西洋社会の歴史から東洋哲学に至るまで世界史と思想の観点から語り続けているこのページでは、いつかトランプ大統領について何度も語らねばならないと思っているのですが、そのトランプ大統領が目標としているのが第七代のジャクソン大統領です。
概要で言うとこういう人です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/アンドリュー・ジャクソン
アメリカの歴史上、初の否アングロサクソンかつ貧しい家庭から成り上がって大統領となった人物です。
彼の思想は、唯一白人のためだけのアメリカであり、激しい人種差別主義を持っていました。
現在の有色人種を排斥してバイブル・ベルトの白人種のためだけのアメリカ・ファーストを推進しているトランプ政権の元祖の考え方です。
ジャクソン大統領の成り上がりの手段は、ネイティブ・アメリカンの大虐殺と黒人奴隷農場の運営でした。
歴史に残る最大の虐殺は彼の指揮によるものです。
特に、女子供を残すとまた増える、と重点的に抹殺し、死体は革製品として加工しました。
それだけなら、あらゆる国に居る民族紛争の将軍なのですが、彼の特筆すべきところはかたやで駐留地への移住政策を進行し、懐柔した部族は兵団として抵抗する部族への先兵として使っていたことです。
彼のこの行為から、私は現在の日本に沢山いる自称武術家や伝統武術家という人々を連想します。
伝統だ中国武術だと言いながら、現代式の新武術にしたり、競技武術に改変したり、新古武術などという物を創造して行ったりと、かたやで移住だ懐柔だをしながら着実に本来の古典武術を抹殺して滅ぼしてゆこうとしています。
自分自身と身内の利益だけを考えて、より大きな観点からの公益という物を取り返しがつかないまでに食いつぶして利用していこうとしています。
伝統主義者である私からすると、実に蔑むべき邪な行いであるように感じられます。
こういう人たちの自分たちファーストが、真実を踏みつぶしてゆきつつある現実は、私には大変に嘆かわしい。
武術界の衰退と、日本人の精神性、その両方に絶望を禁じえません。
この現状で出来うることはと言えば、心ある生き方を求める人々に歴史的な遺産を託してゆき、正統な人々の間に秘かに真実をつないでゆくことだけなのではないかと思って日々人知れず歴史を紡いで行っています。