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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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墜落

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 週に一度だけ、プルアップの日を設けています。

 補強の日は別にもう一日あるのですけれど、本筋のプルアップに挑む日は一日だけ。

 というのも、負担が大きすぎるから回復に時間を掛けないとならないためです。

 特に肩関節は傷めやすいので頻度が結果に直結しない。

 目的地はワンアーム・プルアップ、片手懸垂なのですけれど、いまはその途中のアンイーヴン・プルアップのステップに居ます。

 これは片手首をもう片方の手で掴んだ懸垂です。

 体重を支えるのは片手だけで行うのですが、引き上げるのには両手が使える。

 これを、9回以上で片手頭2セット行うのが週に一度のプルアップの日のもっかの課題です。

 が、今回は左手での1セット目の8レップスのところで親指の力が負けて外れてしまいました。

 このまま落ちるか、と思ったのですが根性で行ったる、もう一回だけだ!

 と四本指で身体を持ち上げたところ、ピークに達する前に指が外れて落下してしまいました。

 こういうときのショックは大きい物です。激しい痛みも含めて。

 地に伏せたまま、力の途切れた左手を見つめ続けて、お前は私を裏切ったのだな、と打ちのめされました。

 が、これは間違いですね。

 単に、精神の限界より先に肉体の限界が来ただけです。

 それに対して、なお精神がもっと自分の言うことを聞くべきだと怒りを向けるのは、完全にエゴの肥大以外の何物でもない。

 これはもっとも忌避すべきところです。

 肉体は、精神のわがままの奴隷ではない。

 両者の調和のためには理性を持った取り組みが必要です。

 自浄作用とはえてして、理性そのものであることでしょう。

 そのもとに検討するなら、いままで9回2セット以上出来ていた懸垂が出来なくなったのは、疲労が残っていたためか、あるいはやり方が変わったかのどちらかとなるかと思いました。

 心当たりを探ってみれば、確かに今回はいままでよりストロークを深めていたように感じます。

 これまでは回数のノルマをこなそうと少し急ぎ足にやっていました。

 それでは鍛え方が足りないと思っていたところなので、効かせようとしていたように思います。

 振り返れば、最近左右差も大きく感じます。

 右も左も同じ数やっているのに力の差が出ているということは、左の時はあまり強烈に効かせていないということでしょう。

 数に囚われて内実をおろそかにするのは頭でっかちで形式的なことです。

 つまり、現状の私はまだ8回までの力しかなくて、それは私には克服する必要がある。

 そして、今回の落下はそのためには大きな効果があるはずです。

 結局のところ、目的地は片手懸垂であってアンイーヴンは過程に過ぎない。

 そのことを忘れて囚われていては意味がありません。

 とにかく自分の弱いところ、足りないところを見つけて叩き直してゆかないと。


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