以前、ルッキズムを意識した身体の調整をしはじめていると言うことを書きました。
とはいえ、いきなりフリー・ウェイトをしてルームランナーでジョギングをしていると言う訳ではありません。
あくまで手持ちの伝統的練功法の中から、見た目にも良くなりそうな物を選んだり、それらからアレンジした物を行ったりしているということです。
また、メニューの組み方という物もあります。
中国で言う鉄牛耕地、つまり腕立て伏せをするにしても、どれだけの数をどのようにやるかで効果が変わることは現代でもよく知られています。
そこで、筋肥大をポイントとしたペースで行う、というようなことをしています。
最近取り入れているやり方としては、五種類の腕立て伏せをそれぞれ、完璧なストロークで10回だけづつ行っています。
ただし、セット間のインターバルは40秒程度。
組み方のパターンその1としては、まず普通の腕立て伏せ、次に拳立てでストロークの深さを出します。
それから1レップごとに片足を上げてゆく、スパイダーマン・プッシュアップ。それからダイヤモンド・プッシュアップをして、最後にアーチャー・プッシュアップをすると、胸がパンパンにパンプします。
ストロークの仕方は、ゆっくり下げて急激に挙げる功夫式ではなくて、ゆっくりと挙げるウェイド式で行っています。なにせいまのはルッキズム方向の物ですので。
もう一つの組み方のパターンは、四種目目までは同じですが、最後をアーチャー・プッシュから虎臥功に入れ替えます。
虎臥功とは、行きと帰りで頭を潜り込ませるように低くしたところから高く上げて、また低く下げて戻ってくるという物です。
これがまだ、私は最後まで出来たことがありません。
どうしても虎臥功の途中で力尽きてしまいます。
この運動をすると、上腕三頭筋からその下の広背筋が猛烈に効かされます。
そこで広背筋が力尽きて、最後まで出来なくなってしまうのです。最近では珍しくボトムポジションから上がることが出来ずに床に潰れたこともありました。
これはとても良いことです。
上肢(腕)を腕として使うのではなくて、前足から使うと、腕の下である広背筋から使うという形になります。
ですので、我々の練功の目的である動物の身体の使い方への還元と言う意図にかなっているのです。
この時に、広背筋のみならず上腕三頭筋もパンパンに膨れ上がるのですが、これについては次回にお話いたしましょう。
つづく