相変わらず、筋トレ関係の動画がYOUTUBEのレコメンドで流れてくるままに流し見をしているのですが、最近は女性のコンテスト参加者の物を観る機会が増えてきました。
男性のハードコアなトレーニーの物は、こないだまでのステロイドに関して調べていた時期に沢山観ていたからかもしれません。
男性のコンテスト・トレーニーに関しては、以前に書いたあるトレーナーによる見解から、私にとって一つの落としどころが見つかったように思っています。
まぁ、競技だし、ウェイトだし、ステロイドだし、減量だしで、それほど私のしていることとの親和性が高くないような気がしています。
女性のトレーニーに関しては、また全然違う部分があるので興味深いところです。
もちろん、最終的にはトップ・ビルダーになるとステロイド使用を公言していて男性とまったく変わらなくなるのですが、それとは違うレイヤーではまた多様性があって面白い部分があります。
コンテスト参加者について、男性ではこの国の貧困や地方社会の閉塞性と言った物が見られたのですが、女性においてはまた違う物が見えてまいりました。
ある女性トレーニーは、摂食障害からボディ・メイクに入り、入賞クラスに至ったということを自身の動画の中で語っておられました。
この方のタッチと言うのは非常に特徴的で、常に「おかあさんだから」「家族のおかげで」「子供が居てくれたから」という言葉が終始連なります。
彼女の語る自身の経緯を読み取ると、まずは摂食障害という不健康な身体への向き合いから、能動的な運動による身体だの構築と栄養管理に成功したという側面が見て取れます。
ここで摂食障害についてお話しますと、心理学的には承認欲求からくる病だと聴きます。
自分は醜いのではないか、人に良く思われるためには美しくなるしかないのではないか、手っ取り早い手段としては痩せることだ、という機序が働いているそうで、整形依存症の人も同様です。
以前に書いた、女性ユーチューバーの整形意識にとても繋がっているお話に思えます。
そういった中で、彼女は努力をすることと合理化を得て、自分の精神的不安からくる欲求に対して実に良い対症療法を見つけたと言えましょう。
しかし彼女の、母であると言う社会的ステータスに依存した姿勢、子供に執着した自我の在り方などを受け止め、その豊胸手術をされた不自然に盛り上がった胸を見ると、根本治療の重要さを感じないではいられません。
いずれ彼女も歳をとり、また次のルッキズムとの向き合いに入ります。お子さんも反抗期や親離れを迎えることでしょう。
その時に、モルヒネだけでは支えきれなくなる気がします。
いまのこの、寄り掛かる物のある安定期の間に、精神の根本的な問題に取り組んだ方がよろしいでしょう。
これはこの女性だけの問題ではありません。
多くの女性発信者がそうでしょうし、もっというなら我々すべてが学んで自分事として考えるべき症例だと思われます。
身体と心は二つで一つです。
それぞれに向かい合って一つの安定を求めることがよろしいでしょう。