まずはこちらの動画をご覧いただきましょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=F4VMz5SOCJg
これは、私がフィリピン渡航までの間によく見ていた動画です。
フィリピンとはこういうところなんだなあと思って眺めていました。
この動画の中で、頻繁に観られる軽妙なやり取りはフィリピン武術の持ち味です。
とくにこのマスタル・マランガのところはこれを重視している。
これに比べるとうちのエスクリマはだいぶどっしりしていてゴツいところがあるのですが、私は割と軽さも大切にしたいと思うところがあります。
というのも、うちのエスクリマ、ラプンティ・アルニスの元型である蔡李佛拳がメチャメチャ重い中国武術なので、アルニスはそれを軽く、柔らかくする練習として役立てたい。
それをまさに表現したような出来事が最近ありました。
勁が強くなってきた生徒さんに久しぶりに対打をしてもらおうとしたところ、これがまったく動けなくなっている。
発力が強くなった分、固まって身動きが重くなってしまっていました。
この時期はね、経るのですよ。
練功すると歩くのが遅くなる、ジャンプが出来なくなるというのはよくあることです。
自分自身が鉄の塊になったような力強さに囚われてしまうのです。
同じ動きでも、カンフーとしてやるのとアルニスでやるのとでは中の効果がだいぶ違う。
それを共に行って中庸を取ることが自由のためには良い道だと思います。