昨年から始めた、筋トレに関する初歩的な知識の通信教育が修了したことを数か月前に書きました。
そこで得た見解をかねてから行っている東洋思想の理論で行う身体哲学に吹き込んで、自由になるための肉体を造るエクササイズ、フリーダム・ボディ・エクササイズと名付けたメソッドを日々模索中なのですが、その中に私はディップスを取り入れています。
ディップスと言えば、危険度が高いキャリステニクスとして知られていて、やらない方がいいと断言する有名トレーニーも居るくらいです。
確かに、これは非常に事故を起こして肩関節を傷めやすい。
肩関節は球状関節(臼状関節)であり、支えとなる壁が少なく、軟繊維への負担が多い場所です。
陰陽思想的には股関節と対になっており、負担の掛かりやすく疲労の溜まりやすい場所です。
ですので、その場所に体重の多くが集中して負荷を掛けるようなことは確かに危険です。
ではそれをどのような意図で行っているのかと言いますと、腕立て伏せの延長です。
腕立て伏せは段階的に様々な種類で取り組めて、多くの筋肉群を育成できる良いエクササイズです。
しかし、そのためにこそ一つ重大な問題があります。
それは、膝への負担です。
膝こそまさに多くの中高年が傷める場所であり、健康年齢と直結していると言っても言い過ぎではありません。
片手腕立て伏せなどになると、この膝への負担が著しく高くなります。
私自身、それによって傷めたことがあります。
そのため、下半身に負担を掛けない腕立て伏せ、ということでディップスに注目している次第です。
また、私自身は大丈夫なのですが人によっては腕立てで腰を傷めることもあります。
反り背になって行ってしまうとそうなる。
ディップスでは身体がうつ伏せではなくて垂直になるのでこの心配が下がります。
このように、やり方にはだいぶ安全対策が必要ですが、危険を回避して上手くやり遂げることができれば効果は大きい。
個人的な経験からくるポイントは二つで、一つは断固として顔を下げて下を向き続けるということです。
苦しくなると顎が上がって空を仰いでしまいがちなのですが、そうなりそうになったらもう辞める。
それまでは、自分の股間越しに後ろを見るのだと言うくらいに視線を下にやろうとし続けます。
そうすると、身体の前面への効きが良くなるように感じています。
特に、腹筋と大胸筋への負荷が強い。
もう一つのポイントは、肩ではなくて上腕三頭筋で体重を支えようとすることです。
こうすることによって、肩への負担が下げられることはもちろん、上腕が鍛えられ、かつ前述の体幹への負荷がより上がります。
腕立て伏せだけでは中々難しい、大胸筋が攣るほどのトレーニングが可能です。
もちろん、段階的なトレーニングを経た結果として初めて成立するエクササイズですので安全第一なのですが、そこに注意しながら行えば大変効果的で良い物であると思っています。