スティーヴン・スピルバーグ監督が「ウエスト・サイド物語」をリメイクしました。
若かったころ、私たちは仲間と一緒にギャングを気取っていたのですが、そのモチーフはウエスト・サイドのジェット団やシャーク団でした。
お決まりのニッカポッカや特攻服というダサいの日本のヤンキーみたいな物を心のそこから軽蔑し、革ジャンやスカジャンといういかにも横浜、湘南エリアの、アメリカ文化にかぶれた先人たちが遺した文化を踏襲していました。
ドクター・スランプに出てくる空豆タロウのようなスタイルにあこがれて、みんなで横並びに歩いては指を鳴らしたり時にステップを踏んで粋がったりする、バカな小僧でした。
もちろんバイクはカワサキじゃなくてアメリカン。
こういう連中が「アメカジ」と呼ばれるようになってきた頃には、上半身裸や中着なしでGジャンやデニムのチョッキ(ケミカル・ウォッシュ)姿でバイクを乗り回していました。
なんで裸でバイクに乗ってたんだろ、あの頃の私。
とにかく隙あれば服を脱ぐという習慣が当時の神奈川周りのアメリカン乗りにはあったと思います。
裸も不思議なのですがアメカジの凋落も不思議で、バンダナ、ロン毛(ツーブロック)、デニムやネルシャツというファッションはいつからかオタクの服装という認識になり、私たちは着ることが出来なくなってしまった。
でも、当時はそれらがかっこよかったというのは、ドラゴン・ボールに出てくる人造人間のファッションなどを見れば確認できるかと思います。
若い頃に覚えたファッションと言うのは抜けないモノで、何十年経っても私はツーブロックかモヒカンで、カットをした直後数日は鏡を見るたびに「よし、エドワード・ファーロングか人造人間16号っぽい。OK」と一人頷いています。
ここ十年ばかり、ツーブロックが見直されて若いサラリーマンの間でも普通になってきましたが、当時はちょっととんがった髪型でした。
これを校則で禁じていた教育関係者と言うのは、おそらく私と同じ古いセンスの持ち主だったのでしょうね。
おっと、ウエスト・サイドの話からだいぶそれました。
次回から本題に入りましょう。
つづく