前回までは、現代人が思っているヨガは本来のヨーガとは全然違うよ、ということを書いてきました。
今回私が読んだ本でも、世に出回っているヨガ先生たちの本には個人的経験からくる神秘体験などが書かれている物もあるけれど、それらは落とし穴だから気を付けてね、という注意書きが書かれています。
本当の、正しいヨーガの瞑想に関しては、やはり大本であるヨーガ・スートラを参考にする必要がありそうです。
このヨーガ・スートラには、ライフ・スタイルであるので以下のようなことが書かれています。
1・戒律
2・行うべきこと
3・瞑想のための姿勢について
4・呼吸について
5・感覚について
6・集中について
7・禅について
8・解脱について
ここであらためて確認すべきことなのですが、この本にはポーズに関することは一つも書かれていません。
書かれていることの多くは、哲学、思想についてです。
その思想、哲学がどのような物かと言えば、前にギータ―の時に書いた通り。
生きることは苦しみである、ということです。
だからヨーガで心を消せ、ということが書かれています。
全然、ハワイのビーチでヨガしてフラ踊っちゃうような、消費主義のヨガとは違います。
むしろ真反対だという印象さえ持ちます。
早速間違った先生方の説く落とし穴の存在を感じたくらいの気になります。
では、それらのキラキラヨガについてはどのように書かれているでしょうか。
「美食やお酒、セックスなどの表面的な快感に酔っているか、あるいは若さなどのつかの間の幸福に浸っているかです。結局それは一時しのぎのごまかしにすぎません」とあります。
そして、この世で生きる苦しみを感じている人の方こそが真剣に世界と向き合っている人だ、ということが書かれています。
全然考え方が違いますよね。
そして、私がいつも書いている、スピリチュアルはモルヒネだからそんな誤魔化しはダメだ、ということがまったく同様に書かれていることにやはり同じ哲学の流れなのだなと感じさせられます。
つづく