身体哲学の聖典より 4
前回は、不犯の誓いを立てたビーシュマが、弟の嫁たちを高僧たちとまぐわらせることでその血を王家に取り込もうとしたところまでをお話しました。 その案を聴いたかつての漁師の娘である王母は自身の過去を明かします。 実は彼女は王との結婚前に聖仙とまぐわって子供を産んでいました。 仙というのはリシ、すなわち成功した行者、ヨーガの実践者であるヨーギンです。...
View Article身体哲学の聖典より 5
百王子たちと神の息子たちの間に軋轢が高まった、ということを前回は書きました。 そんな中、神の子であるアルジュナは、狩りに出た途中で比武招婿(スヴァヤンバラ)に出会います。 これは中国でも行われていたという風習で、武芸者たちに腕比べを行わせて、もっとも優れている物に内の娘を嫁にする、というイベントです。 まさに性的エネルギー信仰における良い精を得るための風習でしょう。...
View Article身体哲学の聖典より 6
前回は、御者のクリシュナが突然偉そうな口を利き出したということを書きました。 なぜか。 実はクリシュナは調和の主神、ヴィシュヌの化身(アヴァターラ)だったのです。 このヴィシュヌ神、シヴァ神、ブラフマー神の三人は、いわば神々の神であり、一つ下の神々の王であるインドラ神たちからすら信仰をされる、宇宙の運命を司った、いわば世界の外にいる解脱を果たした神々です。...
View Article身体哲学の聖典より 7
ヴィシュヌ神の正体を現したアヴァターラ、クリシュナは説きます。人間には三つのグナ(要素)があると。 そのグナとはすなわち、純質、激質、暗質です。 このうち最も良いのは純質であり、これは天や神、ダルマやヨーガに通じる心だとされています。 人が瞑想をしたり勉強をしたりして、自分が世界に対するダルマ(義務)を果たす行為に繋がる心だと言われています。 つまり、私が言う処の通天の要素です。...
View Article身体哲学の聖典より 8
前回は「最低の生」を送ってる「最低の人間」である激質タイプの人々について、我々現代日本人のあらかたがドンピシャであろうことに震えました。 このタイプの最低の人々は、何度生まれ変わっても最低の生に叩き込まれて永遠に繰り返すと言うのです。 つまり、成長が無い。人格障害タイプの発達障害、精神病の人達です。...
View Article身体哲学の聖典より 9
前回は、暗質の環境に生まれた者でも目を覚ませば変わることが出来ると書きました。 ちょいちょい書いてるように、私は最低のクズが吹き溜まっている環境で育ちました。 小僧時代に大好きだった仲間たちは、後に発達障害が判明した者が多い。 みんな、自由でのびのびとしていて、卑屈なところがない気持ちのいい連中でした。 彼らは暗質でしたが、善良でいい生き方をしていました。...
View Articleセルフ施術の経験から
今年の一月の休暇中、私は非常に体調がよろしかった。 一年間の通学生活で忙殺されて見失っていた、天地との協調を取り戻せたことが理由であると感じられています。 やはり私は気功家らしく、日が沈んだら眠って日が昇ったら起きるという生活が良いようです。 また、小さいことに囚われすぎて生命の本来的な活動を見落とすという文明人的過ちも犯していたと言えます。...
View Article五祖拳のやり方を変える
最近老師が手を取って三戦を直して下さる機会を下さって。 ありがたく姿勢について考えるきっかけをいただけました。 その時から、一体この「三戦に生き三戦に死す」とまで言われる物がこの姿勢を要求している意図とはなんだろうと考え続けました。 その中で現状感じられてきたのは、恐らくはこれ、基本姿勢である坐節の活用であろうということです。...
View Articleトロイ 1
キャンベル教授の神話学の観点を踏まえた上で、自分の学んできている身体文化の哲学の視点から、インドの聖典を読んだり、トム・ブラウンJRのスピリチュアリズムを読んだりしてきました。 インド神話もネイティヴ・アメリカンの神話も、キャンベル教授が人類に共通する心理学的な神話の原型(モノ・ミス)として例に挙げている物です。...
View Articleトロイ 2
さて、前回はトロイア戦争の背景について書きました。 今回からは物語に入ってまいります。 トロイア戦争の神話的スタートには、いくつかのレイヤーの話を聴きます。 一つには、増えすぎた人類を減らすためにゼウス神が地上の英雄たちを戦わせて殺し合わせて間引きをしようと画策した、という物です。 確かに、トロイア戦争に出てくる英雄たちを見れば、あっちにもこっちにも神々の息子や孫が出てきます。...
View Articleトロイ 3
トロイア戦争の起源のうちの一つ、英雄間引き説について前回は触れました。 また別の説では、ゼウス神が自分の娘である女神に功績を立てさせるためにこの戦争を画策したとも言います。 ギリシャの神々には、人類の崇拝によってエネルギーを得て不死をまかなっているとの説もあるため、定期的に戦争や災害を起こして自分たちに祈らせるという自作自演が必要だという話もあります。...
View Articleトロイ 4
今回触れたいのは、人間とギリシャの古い神々との接し方についてです。 我々キリスト教的価値観に染められた現代人には想像しがたい神々との関係性が、トロイア戦争の物語を読むとあちこちに見られます。 男性の神様が人間の女性やニンフとまぐわうと言うことは有名なエピソードが沢山ありますが、前に書いたように女性側が神様に枕営業をかけて加護をせびり取るというパターンも紹介いたしました。...
View Articleトロイ 5
前回は古代ギリシャにおける物理的な意味での神との接触について触れました。 今回は別の面での神々との繋がりについてお話します。 トロイアの王女、カサンドラはアポロンに見初められました。 彼女を口説きたいアポロンは性交の代わりに予言の力を与えると約束し、それを前払いしました。 しかし、土壇場でカサンドラは彼を拒絶、やらずぶったくりで予言の力だけをせしめました。...
View Articleトロイア戦争と武術と格技
前の記事までで、トロイア戦争について書いてきましたが、今回はちょっと別角度から書いてみたいと思います。 というのは、武術についてです。 アキレウスがケンタウロスに育てられて東洋武術を学んだらしいことと、締め技を駆使して不死の相手を倒したことに触れました。 この締め技に関しては少し詳細が書いてあって、相手の兜のひもを使って締めた、とあります。...
View Articleトロイの女神
トロイア戦争について色々書いてきましたが、最後に大本の戦争の原因を振り返って見ましょう。 諍いの女神の干渉、増えすぎた半神を減らす、という理由の他に、ゼウスが娘の女神の威光を示そうとした、という物がありました。 この、娘の女神とは一体誰でしょうか。 オリンポスの女神たちには多くのゼウスの女神が居ます。...
View Article関節を消す 前
ユーチューブで色々と身体に関する勉強をしているのですが、その中で興味ある対象として観ているのがこちらのさくらちゃんです。まさかの嘔吐⁉︎こんなにキツい脚トレがあったなんて...【myfans】YouTubeに載せられない動画や画像を毎日更新してます↓😌...
View Article関節を消す 後
前回は前置きとして、肉体の訓練法には意味があるし、その訓練法の秘伝が古い武術の秘伝でもあるということをかきました。 私は元々格闘技をして身体を作っていた人間でしたが、後にはその肉体が土台となって武術でも役立っています(古傷が厄介にもなっているのですが)。 蔡李佛拳の開祖、陳享先生は金鍾鐔の功があったと言います。 これは身体を鉄の塊のように強くするという功なのですが、内功を持って行う物です。...
View Articleヨーガ・スートラから 1
インドの二大身体哲学聖典の内、バガヴァット・ギータ―を読んでの所見を以前書きました。 その後、もう一つの聖典、ヨーガ・スートラを読みました。 読んだと言ってもこれは現役のヨーガ行者の人による翻訳と解説本です。 翻訳だけでは私には理解が及ばないので、それと並行して訳した先生の解説を元に読みました。...
View Articleヨーガ・スートラから 2
私はいつもFMを聴きながら生活をしているのですが、お気に入りの番組の女性パーソナリティが、ヨガウェアのイメージ・キャラクターに選ばれました。 元々バレリーナであった、スタイルの良いかわいらしい若い女性で、スポーティなギアが良く似合っていると思いました。 産業としてのヨガ市場が非常に拡大しているのだろうと感じさせられました。...
View Articleヨーガ・スートラから 3
前回までは、現代人が思っているヨガは本来のヨーガとは全然違うよ、ということを書いてきました。 今回私が読んだ本でも、世に出回っているヨガ先生たちの本には個人的経験からくる神秘体験などが書かれている物もあるけれど、それらは落とし穴だから気を付けてね、という注意書きが書かれています。 本当の、正しいヨーガの瞑想に関しては、やはり大本であるヨーガ・スートラを参考にする必要がありそうです。...
View Article