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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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ヨーガ・スートラから 4

 前回、ヨーガ・スートラにはポーズのことは一切書かれていないということに触れました。 しかし、日本のOLさんのヨガ認識では、ポーズをとるのがヨガです。 あのポージング・ヨガは一体どこから来たのでしょうか。 あれはハタ・ヨガと呼ばれる物から来ていると言います。 このハタ・ヨガはポージングを多用するタイプのヨガなのですが、ヨーガ・スートラではこれを「本来のヨーガに入るまでの準備段階」としています。...

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ヨーガ・スートラから 5

 前回はポーズを取るヨーガはスートラのヨーガではない、ということを書きました。 では、スートラではポーズについてどう書かれているでしょうか。「アーサナ(ポーズ)は、快適で安定していなければならない」 ということだけだそうです。 前回、私はヨーガのシステムがどのような形で少林拳に伝わっているかを書きました。 これこそまさにその要訣です。...

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ヨーガ・スートラから 補足

 スートラには、ハタ・ヨーガに対して「あれは世俗的なヨーガだ」と見なしていると書きましたが、昔の行者や哲学者の間には、ハタ・ヨーガは「現世的な欲求を捨てられない人々のヨーガだ」という意見もあったようです。 だとしたら、これはまさにOLさんヨーガを名指ししているかのような状態です。 そしてその欲求の一つとして、性欲が挙げられています。...

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ハリウッド版聖闘士星矢を観ました 注・ネタバレ

 ハリウッド版聖闘士星矢を観ました。 ティーザーを見る限り、もう不安になる要素しかありませんでした。 聖闘士たちはコスモではなくてキックやパンチで肉弾戦をしており、なにやらカンフーみたいなオリエンタルな動作を披露していましたし、普通の青年ぽい星矢が「君は聖闘士だ」と言われて「あんたら正気か?」というような会話をしていました。 ハリウッド版ドラゴンボールを彷彿させられる状況です……。...

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積極的に双重を使おうとしている

 五祖拳の基本姿勢、坐節についてこのところよく考えているということを書きました。 前回は外三合と三戦についての現状での見解について書いたのですが、実はもう一つ最近強く意識していることがあります。 それが、二十拳の次の套路、三角揺に出てくる揺肩俊甲です。...

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腿法の流姿

 最近の練功上の課題は、坐節と揺肩俊甲、それから弾腿となりました。 通背拳の弾腿は他の物とは全然違っていて、手数も多く動きも複雑で、一つの武術として完成しているのではないかというくらいの物です。 その弾腿の中で、非常に大切なのはやはり腿法であろうかと思われます。 これが非常に難しい。...

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五祖拳に小周天

 五祖拳で、どのようにしたら双重を十全に生かして、揺肩俊胛の発勁が出来るかということを日々考えつつ暮らしています。 他のやり方の発勁をしても、それはこの門の発勁ではないので、それでは門派全体の持ち味を存分に活かした物には出来ません。...

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脚の話の続き

 先日の練習で、以前にこちらの記事で書いていた弾腿に出てくる片足立ち練功が登場しました。 弾腿と言っても通臂拳類に伝承されている通背弾腿なので、他の弾腿ではこういうことをするかどうかは分かりません。 ただ、私が習っているのはこの系統ですのでこれをやるのです。 そして、これをやるということの意味は、この弾腿の先に通背拳があるから、その土台を作る練功として、ということになります。...

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村上春樹の新作に対する私的な感想 1

 村上春樹の久しぶりの新作「街とその不確かな壁」を読み終えました。 ここからはその内容に触れることになりますので、知りたくない方はご対比下さい。 今回の作品は、デビューしたばかりの1980年くらいに一度書かれた物の、納得が行かなかったのでこれまで書籍化されてこなかったという物でした。...

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村上春樹の新作に対する私的な感想 2

 前回に引き続き「街とその不確かな壁」の内容に関するお話を続けてゆきます。 今回の作品では、前身とも言える「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の構成要素から「ハードボイルド・ワンダーランド」の部分が切り離されていると書きましたが、これは実に興味深い作者の変化だと思われました。...

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村上春樹の新作に対する私的な感想 3

 羊四部作の最後で、身の回りの人々すべてがこの世から消失した後、主人公はそれまで続けていた世相への抵抗を手放して、誰よりもうまくこの世界とダンスをしてやる、と嘯きます。これが「ダンス・ダンス・ダンス」のラストです。 彼の物語はこれで終わり、次の新作「ねじまき鳥クロニクル」三部作が始まります。 ここでもまた、主人公の愛する人が消失します。...

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村上春樹の新作に対する私的な感想 4

「少年カフカ」から中編を挟んで描かれた長編が「1Q84」でした。 このタイトルは、邪悪な権威主義に支配された世界を描いたSF小説「1984」を下敷きにしており、とうとう春樹が隠さなくなった、という感を与えます。 つまり、彼が描こうとしているのが邪悪の扇動と大衆の愚かしさであり、SFや冒険小説などの文脈を引いているということに関してです。...

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村上春樹の新作に対する私的な感想 5

「街とその不確かな壁」は、まるで後続のエンターテインメント系作家が書いたように非常にプロットが明白な作品であると書きました。 しかし、大切な物を喪失した心を描く大変静かな文学です。 ですが、驚くほどにエンターテインメント的な手ごたえを兼ね備えている。...

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アカデミズムと世間

 最近、海洋生物のストランディング(意訳:座礁)が増えていますね。 これは生物環境おいてはあまりよくない、と私の好きな学者さんが言っていました。 この方、木綿子先生とおっしゃるのですが、この方のお仕事で知られているのは、ストランディングした生物のところに行き、解剖して調査、解析をするという物です。 私の地元神奈川県の浜にクジラが打ち上げられてニュースになったときもこの先生が出動されていました。...

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貧しさ

 ある一流企業の肩書付きの男性が、免許の更新に行かれたんだそうなんですね。 その時に、同じ部屋で講習を受けた多くの人たち、まぁ、車やバイクの好きそうな職人さんたちのような人たち、そういう人たちと暫時同じ時間を過ごすことになりまして。 後で「あぁ言う人たちを普段見ることがないから貴重な経験だったよ。いつもどこに居るんだろうね、あぁいう人たち」と言われたんだそうです。...

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大開大合

 先日、老師から教わっている通背拳の足を教わることが出来ました。「套路はいくらでも教えるが、歩法に関しては教えない」という言葉があるくらい、中国武術においては足の遣いは重要な物です。 これはある程度格闘技にも通じるもので、素人はすぐにパンチがどうだ速いだ強いだという表象に目が行きますが、分かってる人間はそうではないのですね。 それを支えている足にこそ根幹があると分かっているので。...

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自分の身体と向かい合う武術

 老師から下半身の遣い方について教えていただけるようになって、通背のアウトラインが感じられてくるようになってきました。 当然、ここがはじまったばかりのところで、これだけではその深奥に達することはないのですが、しかしやっとどことどこが繋がっていてどうイメージして練習をすれば良いのかが感じられるようになってきた次第です。 ここに至ると、以前に教えていただいた通背の十路弾腿が重要度を増してまいりました。...

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TROY 1

 この度のトロイア戦争研究の止めに、ハリウッド映画の「TROY」を見直しました。 2000年代初頭の作品で、ブラッド・ピットが主演だったのを覚えていらっしゃるかたも多いのではないでしょうか。 これ、面白いのはブラピが主役であるということが引きになっている映画なのですが、彼が演じるのはアキレスなんですよね。 アキレス自体は、戦争の起因にも結末にも関係していない、途中参戦途中退場のキャラクターです。...

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TROY 2

 映画のTROYでは、トロイがアジアだという認識が描かれていました。 冒頭のエーゲ海周辺の地図ではギリシャが「アカイア」ではなく「グリース」と書かれていたのがご愛敬ですが、こういうところに当時のポリティカリティ・コレクトネス的葛藤が垣間見られます。 この地図に続くスパルタでの宴会のシーンでは、ベリーダンスが行われていました。...

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TROY 3

 アキレスがエリート部隊を率いる反抗的な下士官であるということを書きました。 しかし、神という物が描かれず不死の設定が無くなった状態で、この一下士官がどれほど大局に意味を成す物でしょうか。 これには、この映画における戦争の在り方という物が反映します。 まず、神話にあるような戦車戦という物がこの映画ではカットされています。...

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