最近の練功上の課題は、坐節と揺肩俊甲、それから弾腿となりました。
通背拳の弾腿は他の物とは全然違っていて、手数も多く動きも複雑で、一つの武術として完成しているのではないかというくらいの物です。
その弾腿の中で、非常に大切なのはやはり腿法であろうかと思われます。
これが非常に難しい。
昔、蔡李佛の師父からやはり腿法の基本を教わって練習していたことがあるのですが、今回もまた同様の物を入れなおすところから始めています。
老師や師兄が繰り返し「これだ」と見せてくれる姿勢があるのですが、それがどうも私にはまだまだ把握が出来ていない。
この姿勢、師父もやっぱり昔見せてくれていました。
師父は学生時代にテコンドーの全国大会上位入賞選手だったのですが、そこでも同様の要領があったのだと言います。
また、私がタイで修行していた時にすれ違ったヨガ修行者の女性も、テコンドーの上手だったらしく、同じ姿勢を「ほら、これ、ほら」と見せてくれたことがありました。
みんな同じことを見せてくれているのですが、私はまだ目が開けていないのでそれらのどこに要点があるのかはさっぱり分かっていません。どうやら腰椎や腰骨の辺りにポイントがあるようなのですが。
まだ分かっていないのですがしかし、どうやらその姿がこうした腿法のいわば流姿であるようなのです。
そういう物はシステムそのものを象徴しているため、やっていくうちにそこを中心とした運動システムの感性が掴めてくるはずです。
そうやって流姿に導かれて流儀というのは拡充されていくものだと思っています。
そのため、日々繰り返してクセ化をさせているところです。
これがクセとなってきて、ついうっかり食品を扱っているようなところでも無意識に脚が上がりそうになってしまい、非常に危険なことになっています。
こうしてやっているうちに、いずれ人間の内部に眠っている何かがきっと掴めることでしょう。