ステロイド禁止のレギュレーションの団体においてさえ、わざわざ使って参加して発覚する連中が増えているということを前回書きました。
以前に発覚したボディ・ビルダーは、ユーチューブ上で経緯の説明をしていたのですが、どこから調達したのかだけは訊かれても答えませんでした。
要するに、完全にルートが確立されているのですね。
これに関連する興味深い話を最近耳にしました。
この記事を書いている現在、芸能人のMとNによる性的暴行疑惑が取りざたされています。
これらの話が出たときに、X上で「中年になってからマッチョになった人間はエゴが肥大するのではないか」という発信をいくつか目にしました。
そこに関して、あるいはそういうこともあるのかもしれないと思いながらも、賛同もしきれない部分があったからです。
一つには、それらをポストしている人たち自身が筋肉とは縁のない人たちが多いことがあります。
だとすると、それはよくあるマッチョに対する悪しき偏見の可能性もあります。
もう一つには、私はなにせマッチョの中で生きて来たのですが、そんなにひどいマッチョはあまり見たことがないからです。
というよりも、もっと邪悪でどうしようもない人間が世の中には満ち満ちている……というより、厭世的な私としては、日本人の九割以上がクズだと思っているので、そこに体型は関係ないように感じています。
最後になのですが、私自身は子供の頃から運動をしてきたため、中年期から突然マッチョになったと言う経験をしたことがないのでやっぱりこれが分からない。
ついでに言うと、私の周りにいたような連中と言うのはたいがい暴力的でバカなので、体型との関連付けが見られません。
もしマッチョ差別が引き合いに出ているのでいうならば、デブやチビの方が性質が悪い人間が多いような気もしています。ですので、そういう、いつもの事件が起きてからその人の特徴に対する差別を理由付けにするレイシズムでしかないような気はするのです。
と、言う訳でこのマッチョ=乱暴なエゴイストという論に関しては手が付けられないでいました。
しかし、これに関して一つの見方を示してくれた人がいました。
元プロレスラーの前田日明です。
往年の格闘技ファンからすると「自分たちのやっていることは武道の演武だ」と言ってプロレスをやっていた人です。
彼が模索していたUWFのスタイルで同士であった舟木選手は、最近自分がステロイドを使っていたことを告白していました。
プロレスの世界では、ジュースと言って当たり前のことらしいのですね。
エンターテインメントの世界ではそれくらいに普及している物であるようなのです。
最近、ビートたけし氏の姿を見たのですが、乳房が膨らんでいることが気になって仕方ありませんでした。
お腹が出てきてしまっているのでそれに伴ってなのかもしれないのですが、映画「血と骨」に出演した時に役作りでドーピングをしていたことの後遺症なのではないかと思いました。
映画の役作り→ステロイド、というくらいの感覚で日本の芸能界でも薬物使用は行われているのです。
その芸能界のMとNについて、前田氏は「あれはステロイドだ」と言ったと言うのですね。
あ、そうか、と思いました。
もしかしたら世の中の人はその発想が無いのかもしれない。
そりゃステロイドでしょう。
二人とも、大人になってから筋トレを始めて、開始すぐから筋肉質になっていました。
以前から書いているように、一年間で付く純筋肉量は1キロだと言われています。
おじさんになってから始めたのだとしたら、最高で5年、長ければ10年はかけないとMのような身体にはならないのではないかと思われます。
つづく