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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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勉強しすぎ上気

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 現在、テスト前期間に私は居ます。

 贅沢な話として、仕事を可能な限り削減して学問に取り組んでいる一週間に入っているのですが、その結果、現状の私のキャパシティを思い知ることになりました。

 だいたい、一日七時間ほど一週間勉強ばかりをすると、だいぶヴァイタリティが消耗するようです。

 四日目の夜の21時くらいから猛烈な目の疲労と前頭部の靄を感じ始めました。

 真冬なのもあいまって、これは高血圧が出たかと警戒して降圧剤を飲み、睡眠を摂ることにした次第です。

 幸い睡眠は非常に良く摂れているのですが、起床してもやはり前頭、印堂穴の辺りの痺れは変わりません。

 ここは中国では法輪、インドではチャクラ、禅では上丹田と呼ぶ重要な気の循環点で、体調が大きく反映する印象があります。

 眼精疲労や上気が出てるんだなと思いました。

 例の鳳眼拳による点穴で、そこに渋滞している気を抜くと言う瀉法を幾度か試みてみたのですが、これが非常に利いた感がありました。

 あたまがスーッと通る感覚があります。

 また、この手の反応によくある目が清明になるという感覚も得られたので、この見立てでだいぶあってそうです。

 そこで、出来るところまで抜くことにするとこれがだいぶ楽に。

 しかし、どうしても自分では触りづらいところが残ります。

 ですので学校に行って神指圧師氏に頭を診てもらえんかと頼みました。

 あの人はこういうのを触れただけで治してしまう名人ですので、非常に頼りになります。

 両手で私の頭を包み込むと、最初に出たのが高血圧に関する言及でした。

 やはり、頭に血が上ってうっ滞していたようです。

 私たちのような人間の常として、どうしても高血圧にはなりがちです。自分の気功で体内の循環をコントロールするので、推動力が鍛えられてしまうためです。

 なので私も高血圧がちなので、降圧剤を飲んでいるんだという話をしました。

 しかし、気を流し始めるとすぐに「あ、でもこれはそんなに高血圧じゃないな」と言われました。

 動くからですね。方向を指示すればすぐに循環するので、本当に血圧の老化などで起こっている高血圧のような継続的な上気とは違うためでしょう。

「これは大丈夫だな」と言われながら両こめかみあたりを包まれると、これが物凄く痛い。

 ツボを突くとかじゃなくて、抑えられるだけで悲鳴が出るほど痛い。

 こういうのは拒按と言って気が詰まっている症状の特徴です。

 やはり私の見立ても間違ってなかったか、と思いながら力を抜いて痛みを受け流していました。

 この拒按の痛さはイタ気持ちいいとかではなくて純粋に痛いのですけれど、それを感受して受け流すのが気功だし禅です。

 すぐに循環が強まって後頭部から大量に下に物が流れ出て行く感触がでます。

「あぁ」とその感触にため息を吐いたのと、神指圧師氏が「おぉ!」と驚きの声を上げたのは同時でした。

「すごい、どんどん流れてく。やっぱ反応がすぐ出るから面白いな」

 と観測レポートが聞こえたのですが、こうして実際に、生で感じて気の働きを体感すると言うのはお互いにこの学問に取り組む上で非常に良い経験になっていると思います。

「そうそう、どんどん流してくださいね」と誘導されるままに頭から項を通して下に気を流してゆくと、痛みが次第に軽くなっていきました。

 最後には「頭がだいぶ小さくなった」と言われました。

 誘導されて気を流すことで、血や水も下に降って行ったためでしょう。

 この、降気というのは養生において非常に重要なポイントです。

 そして難しいのが、こうして方向を指示されるとそのままに気を動かす力は獲得しても、その動かす力自体が同時に気を上に挙げたり、どこかで止める力でもあると言うことです。

 これが気功のパワーであり、そのパワーが偏差に繋がるということですね。

 目をたくさん使って物を見て勉強したいとすればするほど、その力で目に栄養が行くのですけれども、全身の絶対値が上がっている訳ではないので必ずどこかで偏りが生じるのです。 

 ですから、陰陽思想を必ず踏まえて、その哲学に則った上でなければ危険になります。

 という訳で、現在の私の勉強に費やせるキャパシティがだいたいこれくらいだと思って、以後はメンテナンスをしたり効率の調整をしたりしてゆきます。

 治してもらえれば治るからと言って同じことを繰り返して居れば、今度はどこかでまだ必ず、繰り返しによる負担がどこかに現れます。

 生き方にフィードバックすることが大切ですね。


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