達磨大師の最初の弟子に、慧能禅師という方がおられます。
入門を願い出たときに、本気を出すために禅を組んでいた大師の前で自ら片腕を切り落としたという逸話で知られています。
この方が、禅における三つの大事を残されています。
その三つとは、無相、無念、無住です。
少林武術とは禅の一形態であるので、この三つは少林拳の三つの極意であると言っても良いと感じています。
まず無相とは、形(相)に囚われないということだそうです。
これを武術的の口訣で言うなら、打人不露形に同じということでしょうか。
自分なりに細かくかみ砕きますと、相とは骨格の設置です。
中国武術では架式などと言います。
この形の設置と変化そのものの運動で打たないということが、独自の力である勁の運用には重要です。