昨深夜、無事マニラに到着いたしました。
途中、飛行機の中で気功をしていました。
エコノミークラス症候群というのを耳にしますが、確かに動かないでいるというのは気血が廻らなくなるというのが禅でも聞くことです。
それを巡らせるために、座禅と対にる動禅、動功、心意把などの武術が出来たと言います。
ちょっとトイレに立ったときなどに、あぁこれまで体がこんなに固まっていたのだなあと痛感したりしました。
シートでの静功では飛行機の周りは空、下は海という、実に壮大な環境を感じて瞑想をすることができました。
すると、もし何かの折で(結構乱気流で揺れた)飛行機が墜落したとしても、それはもしかしたら実に壮大で贅沢な気分でゆけるのではないかなどと感じました。
もし魂というものがあって、そうして肉体より解放されたなら、きっと喜びに満ちて自由に舞い踊るのではないでしょうか。
死とは生より良いものであるかもしれないのだ、と語った荘子の教えです。
とはいえもちろん今回飛行機はきちんと着地したのですが、降りてきたときの気圧差で左の耳だけが破裂するほどに痛くなりました。
いまでもそちらだけうまく聞こえません。こういうことは初めてです。
あまり敏感に感じるほうばかりを伸ばして、何も感じない方にもってゆく行を怠っていたためでしょう。
感じやすい方にばかり伸ばしてゆくのも、自我の欲であり、魔境ですね。