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勁で筋トレをする

 先日、ベンチプレスの記録を1キロ戻しました。

 もともと、去年の夏は一時的に150まで行ったのですがなんだか挙がらなくなっていたのです。

 基本的にただフィットネスとしてカロリーを捨てるためにやっているので、無理に頑張ろうともせずにゆっくりと時間をかけて戻しています。

 この間までは145だったのが、今回146になりました。

 挙げるときは特に頑張った感じもなく、ふわっと行ったので、まぁ日々の積み重ねで挙がる功夫に至ったのだなと思いました。

 ここでポイントなのですが、私はいわゆるジムナスティックな運動法でベンチをあげていません。

 あくまで功夫の身体の使い方でいつも暮らしていますので、そういうのが出来ないのです。

 時々「筋肉固めてみて」などと言われますが、そんなことができないのです。日常で常に脱力して暮らすようにするのが功夫なので、力こぶを固めるような筋肉の収縮はそれに逆行してしまいます。

 なので、脱力した中に勁という中国武術での体の遣い方でできる範囲でだけベンチプレスもします。

 勁とは我々が「膜」と呼んでいる経絡の範囲に「線」などと呼ぶ意思が導く力を言います。

 このため、私は力まないのはもちろん、ベルトもまかないし勢いもつけません。もちろんブリッジをしたいもしない。

 寝っ転がってゆっくり腕を伸ばすだけです。

 この時に働いている力が、ひょいと相手を触れただけで吹っ飛ばしたり打倒す、勁の力です。

 これを養うためにあるのが、いくつもの練功法です。武術に役立つ気功なので、武気功などと言ったりします。よく映画でジャッキーがやってるような面白トレーニングですね。

 おっと、DVDを観て見様見真似でやっては身体を壊しますよ、先に書いたように意思で導くので、その働かせ方が重要です。それを習ってないで真似をすると事故の元です。

 このような練功をして、脱力で暮らす習慣がつくと、力を出しているつもりがないのに結果として出ている状態となり、うっかりドアを開けようとして古いノブだけを引っこ抜いてしまったりと言ったアラレちゃん的な事案が多発します。

 このように、中国武術はあくまで練功で培った身体で持ってシンプルに撃ったりするところにミソがあります。

 ただ、これはあくまで私が学んだ心意把→洪門流れの武術での話なので、勢いよく瞬発をしたり体重を掛けたりするような物とは違います。

 そのような物の発勁でベンチプレスをすると、おそらく肩や腕の付け根、腰などを大けがする可能性があるのでそれは気を付けてください。 


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