最近、風の匂いが変わりましたね。
夏が行くのはさみしいですが、こうしてまた新しい季節が訪れ、すぐに今年も終わってゆくという自然のダイナミックな動きを思うと、いくらかの不安も含めて胸が高鳴ります。
こういった自然の円転と協調して生きることで、本当に良い人生になったなと感じられるのは、気功や中国武術のおかげです。
身体の感じる命の喜びと共にあれるのは、生き方そのものにかかわることです。
多くの人にこの喜びを伝えたいと思う反面、最近気になるお話も耳にしました。
ある禅宗のお坊さんが言われていたことなのですが、最近はやっているスピリチュアル系の瞑想がとても危険だというのです。
私も以前からスピリチュアルやオカルトは否定してきているのですが、最近はそこにさらに聞けな形で瞑想が取り入れられるのが流行っているそうで、一層に不安を感じていました。
そのお坊様が実際に見たグループのお話は、想像以上に明確に、洗脳によって迷妄の世界に引き込んでゆくというものでした。
お坊様はその方たちと話をして注意を促したようなのですが、日常生活の苦しみを一時忘れられればそれでいいという答えが返ってきたのだといいます。
彼女たちのやっている瞑想と言うのは、感覚を閉ざして現実から逃避し、自分の感じたい美しい夢の世界にリードされてゆくという物だそうです。
これは恐ろしい話です。
いわゆる魔境に自ら入っていっているのです。
世の中には、そういう人さえ増えているのだと知ると非常に心が冷え込むように感じました。
本質が失われて、形骸だけが濫用されてゆく。このような世の中だからこそ、私たちは正しく教わったことを曲げずに伝えてゆかねばならないと思いますし、また、伝える人を選んでゆく責任も生じるようにも思います。
つづく