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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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抜ける

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昨日のWSで拳打での発勁を説明した時に「打ててる感触が無い」という感想をもらいました。

以前書いたように、手ごたえを求めると身体を力ませて力感をねつ造してしまいます。だから感触はないのですが、そうなると当然出来てるのか出来てないのか分からなくなります。

以前、感触が無いのが正解なのだから自分は出来ているのだ、と自己洗脳をかけていた何もできていない大馬鹿な相弟子がいましたが、こういうオカルト思考の人間が多いのは中国武術の困ったところです。

そういう魔境の誘惑には目もくれずに実を求めていうなら、感触がなくても出来ているかどうかを確認する方法が、足裏の圧着感です。

全身が統合されて一つになっていれば、継ぎ目やラグが無いので体内には力感がありません(理想的には)。ですが、足の裏だけは遺物である地面と接しているので、そこに接着の手ごたえが強く出ます。

それだけが手ごたえであり、手がかりだと思っていいのではないでしょうか。

まぁ実際は、腕にも多少感覚はなくはないのですが。

拳打をすると、すぽんと抜けた感覚がしないではありません。

これを言うと、またなんでも自分に都合よく取ってラクをしたがる馬鹿相弟子のようなのが意識を抜いていいのかなどと言うことを言い出すのですが、そうではありません。

それはただ、砲丸のように腕そのものを投げているだけです。そんなことをするとむしろ身体に反動が感じられる気がします。

イメージとしては、カメレオンの舌のように伸びる笛です。お祭りなどで打っているアレです。

口から出した空気の代わりに、勁力で腕が伸びてゆきます。

そして、伸びたところでスポンとした感覚がごくごく微妙にないこともありません。

長袖を着てやると、手は移動をやめて、袖だけがそのまま前に行きます。その感覚です。

私の動きをみていたダンサーの人が「抜け感」という言葉を使って表現していました。ダンサーにはそういう独特の用語があります。

力み感や何かがダマになったりしてる感じ、詰まりやうねり、溜めをせず、抜けるような動きをすると、体幹の定力がすっきりと手から伝わります。


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