ラッパーのUZIくんが6キロもの大麻の所持にて逮捕されてしまいました。
彼のファースト・アルバムをCD店で予約して入手した思い出のある私としては非常に残念な思いです。
三国志の関羽や戦国武者を思わせるスタイルから繰り出す非常に野太い感じのラップがとても好きだったのですが、自身名義のアルバムを連投するにつれ、なんだかおかしくなっているなという個人的な感想を抱いていました。
というのも、なんかパチンコとかマンガとかアニメとかゲームとか、偏見でいうならどんどん「低い」嗜好が見えて来たからです。
低いという言い方が良くないなら「安易」です。
そこに今回の麻薬の問題は繋がると思うのですが。
割と先日、テレビで見た彼はお金持ちのボンボンであってTV向けのキャラクターであることが伺えました。
人気番組でのMCの仕事もレギュラーでしており、かつての荒くれてアンダーグラウンドなばかりではない、新しい時代のJヒップホップ界を牽引するのには適した人材なのかもしれないなと思っていたのですが、旧来のあまり良くない風習が強く残っていたようです。
彼については、私の好きなラッパーの方が「同世代のベテランが一生懸命シーンを広げてきていて、本人はどう思っていても責任が伴ってしまうのだから」と苦言を呈していたのですが、UZI君のリーダーにあたるZEEBRA氏も、ダンスクラブへの風営法規制を緩和すべく健全化を訴える活動をしてきたりしていたのに、また悪い印象に退行してしまうのかと思うと、今回の行為はやはり無責任と評してさしつかえないと思います。
彼の出演番組に規制がかかることで、そこでパフォーマンスを披露することが出来るはずだった若い子たちや稼働によって暮らしを立てているスタッフさんに大きな影響が出るのは明白です。
シーンの最前線にいることによって少なからず利を得ている人間は、やはりシーンへの責任を意識するべきだと私は常々思っています。
私は、もう三十年も前から彼らの活躍を見ながら、自分の武術シーンに対する取り組み方の影響を受けてきました。
以前も書いたように、現状の武術業界の民度というのは惨憺たるありさまです。
オタクやオカルトマニア、妄想狂などが群れをなしているひどいところになっています。
こう取り出して書くと差別のようですが、実際のところ、相手の身体を借りて危険性のある技を掛けたり、兵器を使った稽古を行う以上、その相手の人格に対する信頼性と言うのは非常に重要だと思っています。
また、衛生面や物事の理解力においても、一定の常識力や理解力の正確さは練習相手に求めたくなっても罪はないのではないでしょうか。
私自身、何度も練習でやっていることとまったく関係ない無意味なパンチを繰り返し受けたり、練習の反復動作にない思い付きの技を無意味にかける人を見たり、また突然精神的に不安になって兵器を振り回しだす人を間近に見てきました。
自分の責任管轄においては全員出禁にしています。
ちょうど本日は午前と午後にレッスンのある日なのですが、この文章は朝食を摂っているカフェで書いています。
朝のレッスンの後は食事に活き、映画館でフランス映画か評価の高いパディントンの二作目でも見ようかと思っています。
そのあとでまた夜の練習をします。時間と体力によゆうがあれば、踊りに行ったりするかもしれません。
こういう日曜日を過ごす人は、世の中には珍しくもないでしょう。このような流れのなかで、みなさんレッスンに出てくれている訳です。
その流れの中でね、気持ちの悪いオタクや妄想狂に汚い言葉を掛けられながら無意味な危険行為をされたくはないですよ。誰だって。
そんなままでは武術界の将来が明るいとはとても思えない。
クリーンで気持ちのいいライフスタイルの一部としてのマーシャル・アーツが認知されないと、この状態からは脱しがたいのではないでしょうか。
各人が責任と高い意識、そして健全な誇りを持って、このシーンの運営がされていってほしいと思って日々活動しています。