土曜日は、なぜか通常稽古が二回回しとなっております。
午前の部は10時から。
午後の部は14時から。水の広場にてになります。
そして、日曜日は東京にラプンティ・アルニスが初上陸します。
22日 日曜日 ラプンティ・アルニス初伝来感謝祭TOKYOhttp://ameblo.jp/southmartialartsclub/entry-12226283879.html
ぜひいらしてください。
お問い合わせはこちらまでお気軽にどうぞ。
土曜日は、なぜか通常稽古が二回回しとなっております。
午前の部は10時から。
午後の部は14時から。水の広場にてになります。
そして、日曜日は東京にラプンティ・アルニスが初上陸します。
22日 日曜日 ラプンティ・アルニス初伝来感謝祭TOKYOhttp://ameblo.jp/southmartialartsclub/entry-12226283879.html
ぜひいらしてください。
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マニラから帰ってすごく変わったことがあります。
それは、アルコールとコーヒーの摂取量です。
留学中には、ネズミとゴキブリが走り回るコンドミニアムに宿泊して、食事を摂ったらすぐに翌日に備えて早くから眠り、起きてはまた勉強と訓練の繰り返しで観光もしないという生活をしていたのですが、そうなるとさぞ部屋でお酒をたくさん飲むことになりそうなのですが、全然そうではありませんでした。
日本に居る時には、昼間の仕事の合間合間でコーヒーを飲んで、なんとか一日三杯までにとどめようとしていたのですが、ついつい四杯になってしまう日もありました。
しかし、そのコーヒーも、フィリピンでは一日にカフェにいるために一杯飲むだけの暮らしをしていたら、帰国してもまったく飲みたくなくなりました。
ちょっとした甘口の座房生活のようなことをしていたら、自分にとって必要な物だけで自分が満足できるということを知ることが出来たためのようです。
いまやアルコールは、ホントに舌に消毒用の脱脂綿を押し付けた程度にしか飲まないし、コーヒーは初めの二口くらいでもうよくなってしまいます。
飽きてしまうのではありません。
「あー、おいしかったなぁー」と思って満足してうれしくなって、で、もうそれ以上飲まなくてもよくなってしまうのです。
満たされて充分になっています。
これ、タオでは知足、足るを知る、と言います。
2月の12日、日曜日は朝の10時より茅ヶ崎での練習になります。
19日の日曜日は、フレンドダンス教室で18時から関内ワークショップです。
最近偶然見た興味深い動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=8Vtzi-jk9HU
大変に私たちの学ぶ蔡李佛拳に近い用法連です。勁も同様に見受けました。
また、同時にこれは、非常にラプンティ・アルニス的です。
ラプンティの土台になっているカンフーと何か関係があるかもしれないと思っていたのですが、そもそもこれは……何拳?
見ているうちに蟷螂かなあと思ったのですが、て本場で学んだ友達からもそのように確認を得られました。
その蟷螂拳、総合少林拳なので蔡李佛とはもともと似ているようです。それもその友達が最初に私の拳を見たときに言っていました。彼自身は蟷螂が本門ではないのですが、師父が世界的な蟷螂の高手なので、非常に近しく知って居るのです。
となると、総合少林拳に似ているラプンティということは、やはりそのような物が流れ込んだのでしょう。
地域的にも、少林武術をまとめて広めた南派である可能性は高くあります。
また、フィリピンの少し北が台湾であることを考えると、様々な少林拳が伝来してもまるで不思議はない環境です。
ちなみに蟷螂は、私たち日本人は完成された物から見てしまっているので高級な技法のある有名な拳法と言う印象がありますが、実は現地での姿はちょっと違うのだそうです。
とにかく習ったその日に使える喧嘩殺法みたいなものを寄せ集めたような拳法、というのが現地での姿なのだと何か所からの方面から聞きました。
その上で、段階を追って高級技法を入れてゆくのだそうです。
なので、段階によってまったく中身が変わることが想定されます。冒頭に貼った動画ではきれいな暗勁を放っているので、かなり高級な段階に進んでいることがわかります。
武術には、段階とカテゴリライズがあります。
我々外国人はどうしても、大人になってから武術を始めるので内功や発勁が練習の中心になります。
そのために、回族武術が日本人には適した体系だと言える気がします。
中華圏だと本当の家伝武術を学ぶ人は子供の時から練功をします。
それらを童子功と言います。
暮らしそのものが中華武術を体現するための物であるため、その中で骨格や靭帯、筋、内臓の配置などもすべてそのため物に変えてゆきます。
以前もここに書いたと思いますが、台湾の鶴拳の老師も幼いころから木の枝に逆さづりにされて、下に置かれた石に向かって釣瓶落としにされて頭の硬功夫を鍛えさせられたと言います。
その上で技法に入ります。
甘やかされたそこら辺の現代社会のサラリーマンのおじさんが手わざを覚えて振っているのとはまったく話が違います。
鉄掌をやって指が曲がらなくなり、物を掴むときには指を横に開いてカニが挟むようにしてつまむという人や、抜き手(穿手)の鍛錬で親指をのぞく四本の指の長さがそろってしまっている少年などを目撃したという話を、現地で修行した人々から聞きます。
中国武術の練功法が人体改造術である以上、生まれたときからそのようなことが行われている人間に、後付けで技を学んだだけの人間が及ぶわけがない。
街の道場や練習会に通っている程度の現代人が、そのレベルで強いだ弱いだ勝つだ負けるだ実戦だ護身術だと息巻いたところで、そんなものを何十年やっても、家伝武術をしつけられてきた子息の前に立てば気づきもしないうちに倒されているでしょう。人生の浪費です。
以前から楽しみにしていた、ラプンティ・アルニスの東京上陸がとうとう果たせました。
スペインからセブに着地し、そこで中国から来たものと融合されて、さらにマニラに北上した物がようやくさらに日本の首都にまで来れました。
ここまで四百年以上かかった。
フィリピンの文化母体と言うのは、スペイン、アメリカ、そして日本なのだそうです。
街を歩いていると、この三つの国の言葉が氾濫しています。
パンのことは英語でのブレッド、ではなくてスペイン語でのパンです。
日本人はジャパニーズではなくてスペイン語でハポネス。
街の標識などはみんな英語で書かれています。
そしてあちこちにラーメンや牛丼などの日本の食べ物のお店があります。
日本で言うカルビーみたいなメジャーなポテトチップスのブランド名は「オイシー」です。
それを売っているコンビニのホットスナック・コーナーではカリパンという日本のカレードーナツが人気です。
しかし、そのようなことはほとんどの日本人は知りません。フィリピンの人々にとっては日本というのは、アメリカにおけるイギリスのような存在なのですが、日本側はあまり彼らに親族意識を持っていない。
だからね、この二つの国のつながりがほんの少しでも日本で知らせられるのは私には意味のあることなのです。それも良くしてくれたフィリピンのみんなへの恩返しです。
そんな訳もあって、今回のワークショップの内容を決めるにあたって、すごく注意したのは、ラプンティ・アルニスの全体像をなるべくばっくりとでも把握してもらえるようにすることでした。
普段もワークショップではなるべく広範囲的に全体像が伺えるようにはしているのですが、特に今回はほかのどこでも誰もやってことのないものをやるので極めて注意しました。
エスクリマの特徴として、そもそもがシチュエーションがきわめて多様性に富んでいるということがあります。
兵器と兵器、兵器と徒手、兵器二つで左右長さが違う、など、シチュエーションが入り乱れます。
そのような様相の違いにどうしてもエゴは囚われてしまうのですが、そこに惑わされずに根幹を理解することを私は推奨しています。
そのためには、ある程度の展開の深度の深いところまで通して経験していただかないと、一体これが何をする武術なのか分からなくなってしまうことを懸念していました。
そのため、戦いの展開が深まるのに合わせて、基本からその状況ごとの戦況の見立て方とその展開の仕方をちょいちょい区切って説明してはもう一歩次に進むと言うことを繰り返しました。
これは結構面白いことだったのではないかと思います。
私も、単に直線的に勝ちを求めて猛攻してしまいそうになる剣術に、そのような段階的な状況の観方や誘導の仕方があるとはマニラで教わるまでは知りませんでした。
そのような口訣を一つ一つ知ると、皆さんの動きがまるで変ってゆきます。
初めはただ受け止めるのも難儀していたのが、きちんと段階を踏んで学んでゆくと、受けられて当たり前、反撃出来て当たり前、という世界になっていきます。
練習が終わるころには、未経験の方たちも戦い方を自分なりに理解してうまく活用して戦えていました。
そのようなマニュアルのあるところも、家伝系剣術の面白いところだと改めて感じました。
来てくれた皆さん、会場を用意してくれたドクトル、そしてフィリピンのマスタルとブラたち、本当にありがとうございました。
心の満腹になった一日でした。
2月5日 日曜日は朝十時から、山下公園にてアルニス・サンデーを行います。
アルニスにご興味のある方、ぜひいらしてください。
なお、外国人は投げ銭のレッスンフィーとなっておりますので、よりお気軽にどうぞ。
ついこの間、世の中の因果の流れに干渉してゆくと、思わぬことが起きる、というようなことを書きましたが、さっそく起きました。
友人からの急な声掛けで、自分にはなんのかかわりもないと思っていた、台湾の名門武術会の三代目候補にもなっている若手の先生と、合同セミナーを開くことになりました。
もともとは、自分の兄弟分に必ず日本の古武術界を代表する、世界に名をとどろかす予定の男がいるのですけれども、それの継承している流儀と台湾の若先生の流儀が歴史上つながりがあるらしいというので、比較検討をしてみたい、という話があったのですね。
その世話人を私の友人がしていまして、そこからちょっとお膳立てを手伝ってくれとのお話がありました。
基本、身内のことや武術界のこととあれば二つ返事で首を突っ込む性質ですので喜んで手伝っていたのですが、ご本尊の両先生の顔合わせをするかたやで、せっかく海外から来日していただくので今回も企画セミナーを開こうという運びとなり、日本武術をするでもないのに私が対バンのお相手となって、合同ワークショップを開くことになりました。
日時は、4月2日の日曜日、12時30分から18時00分まで、文京江戸川橋体育館剣道場となっております。
その内容は、台湾に伝承される倭刀術と、台湾のすぐ下のフィリピンにあって、西洋剣術と中国武術のハイブリッドとして生まれたラプンティ・アルニスの、海賊武術祭となります。
海賊武術ってどういこと? どっちも防衛する側だったんじゃないの? とかいろいろな疑問もあると思いますが、これからおいおい書いてゆこうかと思います。
これは実に面白い学術的な記録に残る企画です。
かつて倭寇が盛んだった時代について調べてゆくと、これまで私の中で主流となっていた、シルクロードを大動脈とした北半球の文化の伝来史を、透かして裏から見たような、まったく別の視点からの人類史が見えてまいりました。
大航海時代の貿易ルートを軸とした、海上の人類史です。
ユーラシア大陸の巨大さに目を奪われがちですが、いまにいたるも水上で生活している人たちと言うのは存在していて、そこで交わされる文化と言うのも綿々と続いていたのです。
その、海の上での生活者である、海賊と呼ばれる人たちと、そこに伝わってきた武術の実態と歴史を体感できる機会です。
よく、裏側に目がいかずに物事の半分しか見えていなかった、などと言いますが、私はこれに気づくまで半分どころか三分の一しか見えていなかった。
地球の表面の何割は海です。
南船北馬とはよく言ったもので、北半球上側の騎馬民族による文化の伝播だけでなく、船を介した同様の物が存在していたのです。
期せずしてぞれが浮かび上がってまいりました。
セミナー当日まで、少しづつこちらにて発表してまいります。
ご期待ください。