今回ご紹介する蔡李佛の基本技法は、標撞です。
ビゥッジォゥンと読むそうです。
この標憧は、内側下段から斜め上外側に打ち出すものです。心意拳がの挑領にも似ていますが、握拳は掌上に向けて、親指側の前腕を当ててゆきます。
文字通り、標を掲げるようにする動作ですね。
もともと北少林拳に同名の技法がありますが、そちらではまっすぐに突きだすようです。
私たちの動きでは、掃槌などで斜め下に打ちおろした腕が、そのまま行って来いで戻ってくるように遣います。腕が刀や棍と同じように扱われているとイメージしていただくとよいと思います。
そもそも、私たちの拳法は刀は父、棍は母と呼ばれるように、武器術から派生したものなので、体用法は同じなのです。
この標憧、打、拿、摔の法則通り、関節技や投げ技で使いやすいのはもちろんですが、内功が無いとどうも打ちづらいと思います。たんに喉などの弱いところにしか通じない打撃になってしまいがちです。
それを、鉄線功で腕をまさに鉄パイプと化すことができたときに、相手の頭部や胸に痛打を与える強烈な攻撃とできるわけです。