今回ご紹介したい動画はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=a1mwBd53b7E
はい、もうどうみてもアルニスです。
アルニスとタイの双刀武術が似ているのは前から知っていて追っていたのですが、ここでのウォーミング・アップの技法がそのまま同じ物です。
さらにもう一つ重要なのが、ここでこの練習は瞑想であると言っているところです。
仏教武術であるのである意味それは正統なのですが、アルニスの瞑想性を裏付ける貴重な証言でもありえるように思うのです。
さらに言うなら、いまやこれが中国の南派武術と同じ流れの物であることもまず間違いなく、それがフィリピンに伝わっていることも発見済みです。
私が継承した劉錦師父のラプンティ・アルニスの流れはその一つとして、もっと多くのルートから伝わっていてもまったくおかしくないと私は考えています。
フィリピンでも、意外に伝統武術の世界は秘匿性が高い秘伝の部分があります。
私のグランド・マスタルのGMペピートは、もともとレスリングをしていたのだそうです。
おそらくはそのためなのでしょう。150センチ台なのですが、それを感じさせないような、はちきれんばかりの筋肉の持ち主です(去年お会いしたときにはだいぶ痩せていました)。
しかし、レスリングのことはまったく口にせず、空手をし、ムエタイとアルニスをジムで教えて、モンゴシは秘伝の物として引き継いでいました。
なぜ、空手とムエタイとアルニスとモンゴシだったのか。
その意味がいまならわかります。
私がルーシーダットン、気功、カンフー、アルニスでマスターになったように、グランド・マスタルも一つの流れとしてそれらを受け継ぎ、守っていたのではないでしょうか。
それにまつわるなにがしかの伝承が、門派の中にあってもまったくおかしくはないのです。
そのようにして人知れず人類の歴史の遺産を護って生きて行くという生き方は、私の望んだ姿そのものであります。