最近、ちょっと興味深いなと思ったのがタレントのREINAさんという方です。
なんでもハーバードの出身で、FBIに内定をもらった物の内勤で地味な事務仕事だったのでパスし、CIAの面接を受けては情報部員の内定を取ったのですが、こちらは給料が安かったので断ったという人です。
それだけのエリートなので、アメリカ的な知性の発想に非常に関心があります。
先日、彼女がパワハラとは何かという番組でコメントをしていました。
日本では、パワハラとは第三者が見てそれはパワハラだと認識されたときにはじめて成立するものなのだそうです。
当事者が感じるだけでは成立しないのですね。
それに関して、一般的なタレントさんは「えぇ~」みたいなリアクションにとどまるのでしょうが、彼女はちょっと面白いことを言いました。
自分のような、パーソナリティも商品に当たるタレント業だと、人間性やプライバシーに当たる部分に対して踏み込まれてもそれは職業上の必然に基づくのでパワハラとしては成立しないと思う、と言ったのです。
このような、自己の相対化ができるということが本当の知性であるように私は感じます。
とかく、現代日本人は自分の得ばかりむさぼろうと意識を働かせがちです。
それはあさましく一品卑しいばかりでなく愚かしいことであるように思います。
自分の損、不利益を可能な限り詳細かつ多様に認識できてこそ、本来自分の利益が検討できるのではないでしょうか。
自分の弱点やよくないところに目を向けられるところからこそ、お釈迦様の言われた「智」が始まる気がします。