
日曜日、グランド・マスターに買い物に連れていってもらいました。
そこは、以前から聴いていた所で、エスクリマ道具が購入できると言うマーケットでした。
その町の中心は大きな教会で、祀られているのは黒いキリストだということで有名だそうです。
黒いキリスト、レゲエで言うJHA、ラスタファリズムに通じるものなのでしょうか。
旧スペイン領で、フィリピンを中継としてジャマイカにまで貿易や布教が行われていたので、そうであったとしても不思議ではありません。
その教会の周りに、なんというか、昔の駄菓子屋に似た店構えの店がいくつも軒を並べています。
扱っている物には植物を細工した物が多く目に付きます。
箒や熊手、チャレコ派(伝統派)のエスクリマドールが演武の時によく被っている笠もあります。
そして、そういう店にちょこちょこバストンが置いてあるのです。
かといって植物メインのコンセプトのマーケットなのかと思うとそうではなくて、折り畳み式警棒や手錠、拳銃のホルスターなどを扱っているお店もあります。
そういったお店にも、バストンやチャコ(ヌンチャク)などがあります。
かと思うと、練習用のソードやボクシングのグローブ、キックミットやサンドバッグも。
つまり、ここはマーシャル・アーティストや武装警備員などが用具を調達しにくる市なのでした。
なんというか、昔のゲームのタリスマンみたい……て誰も知らないですね。ヘル・ボーイやハリー・ポッターに出てくる曲者ご用達の闇市場のようです。
ここで練習用具を見繕ってもらい、半露店で軒先にミシンを置いている老人がいるところで帯を作ったりしてもらいました。
うちの派では、白帯から始まって、緑、青、茶色、黒となるのだ、と言うことです。
マスターからは赤にラインであるようです。
こういうのはベルトシステムの元祖である日本の人間からすると少し面はゆいものですが、これも一つの文化なので受け止めてゆくべきなのでしょう。