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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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気功で病んだら

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 先日、気功で偏差を起こして何年も前から苦しんでいるというヒトから相談の連絡がありました。

 これ、私の生徒さんではないので詳細は語りませんでしたが、ホントに治したいんだったら、仕事辞めて田舎に引っ越して、畑仕事して暮らしながら愛のあるセックスをするのが一番ではないだろうか。

 もし運動が足りないというなら、近所の若い衆と相撲でも取ってればいい。

 そういう生き方が気功の原点だと思う。

 頭でっかちになっちゃダメなんよ。

 もともと、文明病への対処法として発展してきたものだから、頭でやると余計に悪いことになる。

 頭の方に偏ってる物を、自然につながることで中和しようってのが基本にあるわけだから、自己に執着するような姿勢で頭の中で自分だけにつながるような気功をしたらそりゃあ逆効果ですよ。

 こういう風に書くと、たんに熱血バカみたいに聴こえるかもしれないですけど、気功的に説明することも可能です。

 まず、基本的に気功と言うのは陰陽の調和を取ることが求められています。

 人間の中の気も陰と陽に分けられます。

 陰は下半身に降りた重い気で、いつも言う精。

 陽は頭に昇る軽い気で神。

 私はこの二つを、液体の性を持つ気と電気の性を持つ気と見立てています。

 この、陰の気の中の電気的要素を上に上げて循環を促すと小周天なのだけれども、上がったままで降りてこないと偏差となります。

 電気が過剰になって脳の神経をショートさせてしまってる。過電圧ですね。

 では、これを下げるにはどうすればいいのでしょうか。

 いったん液体から電気の部分を抜き出しちゃって、電気の通る場所である脳神経に入れちゃってるから、出て行かない状態なのでしょう。

 気功の能力がまだ至っていなくて抜き出すだけやると戻せない。

 その時のために、アースを使います。

 これ、昔から気功系の人が良く言うたとえです。

 アースで地面に流せ。

 つまり、神経の過敏な手指を地面に突っ込みます。

 そっから過剰な電気、こと陽の気が出ていきます。

 それだけではない。

 地面の陰の気が入ってきて補充されます。

 と、伝統的には言われていると習いました。

 これでだいぶ回復されます。

 ただ庭仕事でも充分いいのですけど、畑仕事で暮らすのがベスト。

 生活基盤にすると自分のサイクルがそこに合うので、自然の在り方に沿った生き方がしやすい。

 サラリーマンは駄目。気が上がります。

 そして愛のあるセックスなのですが、これ、ポイントは接して漏らさず。発さないこと。

 これで房中術効果があって陰の気が下丹田、命門に吸収できます。

 ただ、発してしまうとそれが出てしまうので我慢が必要です。

 愛のあるセックスがベストなのですけど、風俗でもOKだそうです。ただDVDは駄目だって師父が言ってました。女性と繋がってください。

 女性とのセックスに対応するのがお相撲。

 これ、地面に繋がって力を吸収するっていう格技なので、陰の気と繋がります。

 そしてもう一つ、四股があります。

 あれはもちろん、古代からの儀式から来ていると伝承されているのですが、世界各地に地面を踏みしめるとか地面を踏みつける儀式があります。

 これ、中国の気功では地面に気を流す、上に書いた土いじりと同じアースの効果があると言うのです。

 お相撲では地面にある邪気を聖地である力士が祓うと言いますが、気功では身体にある邪気を地面に流すと言います。

 地面、土行は変容の気です。邪気はここで消化、分解されて消えるということだそうです。

 さらにつけたりをしましょう。

 最初に書いたように、陰の気は精、陽の気は神。

 精はフィジカルなエネルギーで神は電気信号的なニューロティックなエネルギーです。

 結局、肉体と神経のバランスが狂うから偏差になるわけです。

 ですので、総体的に、肉体の力の器を強化することがバランスを取ることに繋がります。

 日本人は頭でっかちに気功をやりそうなので、すごくこの要素は意識した方がいいと思います。

 武術としてやる人でも、気をすれば肉体を鍛えなくて良いと言うような誤解を平気でする人もいます。

 中国では、気功の名人と言えば超人的な肉体能力で知られるというのに。

 肉体を養う気功を行わないと、明らかにバランスが狂います。

 ただでさえ、現代日本人なんて昔の人の平均的な見方をすれば、虚弱な肉体で毒物を大量に摂取して少ない睡眠時間で偏った頭脳労働ばかりでストレスだらけになっている上にさらに電気的な刺激ばかり娯楽として行っているという、発達障害に加えて気が狂っているような有様でしょう。

 そりゃあまずは肉体を取り戻すところから始めないと。

 下半身を鍛えまくって重心を取り戻さないと。

 まずは下へ、下へです。

「気功の力があれば自分の力が無くても他の力を借りて……」なんて言う人もいますけど、駄目。もろくて小さい器では大きな力を入れることはできません。

 無理に押し込もうとすれば器が割れます。

 引き出したい力を支えるだけの器をまず鍛えないと。

 でもって、上に書いたような生活を二年か三年しながら、一切気功や武術のことは考えない。

 全部忘れる。

 そうしたら、二年後だか三年後には、気功も武術もものすごく向上してるよ。

 私の場合は偏差でじゃなかったけど、人生ボロボロになって毒まみれの時に師父と出会って、余計なことなんも考えずにただ言われたことをやってたら、気づいたらいまのとこにこれましたよ。


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