昨日はまたお呼ばれしてよその団体でゲスト講師をしてまいりました。
主に武気功と対打をご紹介してまいりましたよ。
武林の大先輩のところでおこがましいのですが、そこは私は伝統に特化した師父、内容の良しあしは別として、「伝統的にこう伝わっています」といういつもの形で伺ってまいりました。
このパターンは、かつて国防関係の特殊任務のみなさんに武道をお伝えした時と同じケースだと自覚しています。
今回お招きくださった皆さんも、すごい功夫の方ぞろいで重い重い。ここのグループの方々はみなさん勁力への抵抗力が大変に強い。内力が大変に高く、冷汗の思いで役割を務めました。後から伺えばあるかたなどは現代武道の五段の方だったそうで、それは強いわけです。
このような武林の諸先輩がたの前で私の授かった伝統を披露し、板の上にのせて検分していただくことは学問的に大変な意味があると思います。
私のような伝統一本やりの若師範は、よくも悪くも広い視野で物事を相対的に見るということをしません。
ましてや自分の小乗的なライフスタイルとして武術を選んでいる身としては、決して積極的に行うことではありません。
ですので、このように一つに特化した人間を活用していただくということに、大きな意味があると思うのです。
多角的に物を学ぶということになれている方々の、短期間で要諦を掴んで消化する力の高さには驚かされました。
蔡李佛は元々、出家した人間だけの秘伝とされていた少林拳を、良いものなのでこれからは外の人々にも広めましょうということで編み出された南派拳法の一つです(この辺りの流れは映画「少林寺三十六房」で)。ですので、短期間で分かりやすく本質を体得出来るカリキュラムがあらかじめ作られています。
そのため、このような機会には大変に適した武術なのだと思い、また、本来の蔡李佛師父の役割というのがこのような物なのだと感じました。
今後も、いろいろなところに行って遊行の武僧のごとく自門の武術を望んでいる人々の手に届けてゆきたいと思います。
また幸い、今回のグループのみなさんには大変に温かく受け止めていただき、定期的に今回のような機会を設けていてだけるというお話をいただけました。
おそらく、数階で本門の骨子となる練功法をすべてご提供できると思っています。
このような形で普及活動ができるのは、おそらく陳享開祖もお喜びなのではないかと思われます。
伝人の本分を務めているという気持ちに満たされます。