作家の海堂尊氏がラジオに出ていたので知ったのですが、あの方はお医者なのですね。
彼のデビュー作が話題になっているときに読んだのですが、詰まらなくはないけど、新人なのにセンスがダサいな、という印象がありました。
その後も途中までシリーズを読んでいたのですが、次第にそのセンスが引っかかって特に選んで手に取りはしなくなっていましたが、それも納得です。
新人だからと言って若手ではなくて、すでにキャリアのある立派な先生だったのですね。私より年上です。
海堂先生、元々医者になろうと言う気はなくて、その場その場で行ける進路や選択肢の中で行きたい方向に向かっていたら結果としてお医者になっていたとのことです。地頭がよろしいのでしょうね。
その先生が新刊で扱っている、コロナ禍と民主主義について語っていたのですが、いや、私が普段ここで書いていることとそっくりな内容でした。
それで思ったんですけどね、医者で作家だと言う先生のように公的な教養を積んでいなくても、民間の伝統的な教養を積むことで、やはりある程度正しい見識っていうものは養われるのではないでしょうか。
私は伝統的な中国武術を学ぶことで、仏教やタオの伝統思想を心身で学んでこれて、詳細や程度に差はあれど同じベクトルでそう間違ってはいなそうなところにまで近づけたんじゃないかと思うんですね。
感染症問題と民主主義を結び付けている人って、私他に見たことないんですけど、でもお医者の先生がそれが社会問題として繋がっているんだっていう訳ですから。
そして、それはやはり、戦後民主主義教育の問題に至っていた訳です。
これね、ほんとに、いま出来の創作武術や共産党のプロパガンダ武術では至れないところですよ。
先人たちの生きるための知識、見識という物というのは、、それは充分に人類智の集積だと言っていいはずですから。