緊急事態宣言発令に伴って、老師も対面練習を休止されています。
しかし先日、クローズなチャットを通して五祖拳の套路の動画を挙げてくださいました。
まだ習っていない物です。
前に習った套路、二十拳でさえ「ホントはまだ早いんだよなぁ」と言いながら下さった物なので、私が新しいのをやって良いのかどうか分かりませんが、やってしまいました。
「三戦に生まれ、三戦に死ぬ」という母拳套路「三戦」の構造の理解を元に、新しい套路も研究を始めました。
二十拳もそうですが、本当に根本は同じように思います。
それに、方向を変えたり軸の繋ぎ方を変えたりというアレンジが加わっていると言う印象です。
そして、それが難しい。
今回のはいままでやっていなかった方向の動きがあり、そちらに向かって勁を繋ぐのが非常に難しい。
大変勉強になります。
そういうことを追求するのが非常に嬉しい。
身動きが取れない時世において、これが私の全てのような物です。
この時期に、どう自分を高められるかが、この期間にどれだけ価値をもたらせられるかだという気がしています。
中国武術は、一人で出来るのが良いところです。
こういう世界的な危機の時期だからこそ、自分を高め、そうすることによって世界に何か善い働きかけが出来るようになりたいところです。
これまで、私のところに来てくれている生徒さん方に、私が伝授された伝統套路の中の高級な物をどう引き渡していいかがよく分からずにいました。
しかし、自分自身、今回の経験で開かれたところがありました。
預かっている遺産を開放したいと思います。
今の帰還になお自分を活かしたいと思って学ぼうとしてくれる生徒さんたちには、全ての物を伝えようと思いました。
これはおそらく、こういう乱世に生まれた伝人の役割だと考えて良いのではないでしょうか。