老師のオンライン・レッスンを受けている時に、質問をする機会に恵まれました。
すかさず、二十拳という套路についての私の課題についてお尋ねいたしました。
この套路で繰り返し出てくる、拳字訣についての質問です。
この拳、いわゆるパンチ、恐らくは正拳突きの基になったのであろうシンプルな直突きです。
ずいぶん昔にネット上で「どうして中国武術は空手のように突きをねじらずまっすぐ突くのですか?」と訊かれたことがあるのですが「いえ、ねじる突きもありますよ」とお答えしたことがありましたが、二十拳の拳はそのねじる突きです。
しかし、別にそれは外側の形式だから私はさほどに重視をしていなくて、大切なのはその中身です。
老師は、この二十拳も三戦とならんで母拳である、と教えて下さいました。
もしも、三戦だけが母拳で二十拳がその発展であるなら、用勁は同じであるはずです。
しかし、両方とも母拳であるというなら、それは違う要領を学ぶためにそう規定されているということになります。
ですのでその違いについて図々しく質問してみたところ、なんと違いをしっかり教えて下さいました。
これまでは実は、自分の稽古では三戦の延長のやり方をしていて、違和感を覚え始めていたのです。
この度教えていただいた要点を咀嚼しながら練習をしているうちに、新しい意識でのやり方が見つかってきました。
そして、これはたぶん、蔡李佛にも共通するタイプのやり方だなと言う気もしてまいりました。
このやり方で練習をしていると、実際には手をほぼ動かさず、身体だけで用勁をしても、拳の張りが増してドス紫に変色してきます。
これは、私の手持ちの功で、発勁をすると気血が回ってこうなるのです。
ということは、こうなっている分の内運はしっかりと働いているのであり、それだけの威力はあるということなのでしょう。
次に何か思い当たるまで、このやり方でやってゆこうと思います。