ウクライナでは、北部と東部に反政府組織の屯している地域がありました。
これはつまり、タリバーンやISのような軍閥による支配地域という感じだと受け取っています。
アジア北部の歴史においては、このような軍閥による支配は多く見聞してきた事象です。
これらの支配地域であるドネツク州、ルガンスク州は親ロシア派と呼ばれるスタンスの反政府組織が牛耳っている地域でしたが、これをこの度プーチン大統領はドネツク共和国、ルガンスク人民共和国として認定したということです。
そして、これらにロシア共和国連邦の身内だとしてそこにウクライナからの攻撃から平和を維持するためとして軍を派遣すると発言しました。
よその独立国家の国土に対して勝手に独立国認定をするなどというのはありうべき状態です。ここまで真正面から堂々と国際社会を敵に回すということに非常に驚かされました。
掘り返せば、この共和国、人民共和国の成立には「いつものロシアの手口」が観察されています。
先に書いたクリミアの時も、ロシア人や親ロシア派の人々が西側支持者に虐殺されるという情報を流したという話をしましたが、この現地の「被害者」の人たち、ロシアがウクライナに送り込んだ人たちです。
そうした上で自分たちで戦車を送って、自分たちで花束で迎え入れたのです。
つまり、その再現ということはドネツク、ルガンスク両州でのからくりにはロシアからの人員の投入があります。
ここから少し、いつものここの記事らしい話になります。
いまの状況になる少し前に、ウクライナ・ロシア国境部に各国の白人優位主義者たちが義勇兵として集まっているという情報が入っていたのです。
以前に書いたように、ロシアと言うのは白人優位主義の一つのラインです。
白人種のことをコーカサス地方の名からコーカソイドと言いますし、白人種がアジアに進出して世界最大の領地を確立したのが帝政ロシアです。
これらへの反発として、支配されていた人々から革命が起きましたが、今回の流れを観ると、どうもまたぞろ白人優位ロシアの復興の動きが低調として流れている気配を感じます。
少なくとも、開戦(侵攻)前から双方の戦線に武当派の白人優位主義者たちは集結していた。
ロシアに与するかウクライナに与するかの派閥はあっても、彼らの争点は「どちらが白人種の正統な勢力であるか」ということは間違いないでしょう。
プーチン氏はこれがスラヴの「家族」や「兄弟」の話だとメッセージしている。
それは単に、民情を煽るための数多い情報戦の中の一手なのかもしれないし、あるいはこういった人々を集めるための犬笛だったのかもしれません。
いずれにせよ、白人種こそが優勢民族だと信じる人たちは命を懸けて国境の左右に集まってしまいました。
トランプ政権のアメリカにおいて、ポピュリズム、白人優位主義が大問題となっていましたが、彼らのまずさが極まるとこういうことになるのだという見え方が私にはします。
人間の愚かさと戦争の組み合わせは、きわめて化学変化をしやすい組み合わせではなかったでしょうか。
あるジャーナリストのお話なのですが、開戦後、情勢を説明した彼の元に沢山のメッセージが届いていると言います。
その中には沢山のプーチン支持派の意見があるというのですが、興味深いことにそれらプーチン支持の人々の多くが、トランプ支持者でもあるというのです。
この方曰く「全然違う政治姿勢なのに、どうしてなんだろ」とのことですが、つまりはそういうことなのだろう、と私は邪推します。
Jアノンの人達や陰謀論者の人達がプーチンさんを支持するというのは、ようするに、日本社会にある一定の「境界線」を示しているのではないでしょうか。
アメリカでプアー・ホワイトや低所得層がトランプを支持していたのと同じく、この国でも一定の知的ラインや精神ライン以下の人々が、政治思想には全く関係なくそちらの方に行ってしまう。
大衆化社会の病巣、ポピュリズムの問題点を具現化しているように思います。
このお話によるのなら、反ワクチンの人達もプーチンさん好きなんだろうなあ。
ホントにね、こういう人達を目に見える形にあばき出しているいることが、今回のパラダイム・シフトにおいてとても大きなことであるように感じます。
ツイッターのことを「バカ発見機」なんて言っていましたが、いまの時期というものが「バカ発見期」であるように思います。