今年は記録的な短い梅雨でしたね。
六月の内から夏がやってまいりまして、日々猛暑が警告されています。
私は夏が好きなのですが年々身体がきつくなっていて、暑さにとても弱くなっています。
これは辛い物に対しても同じで、かつては記録的な辛い物チャレンジをしていたのですが、いまでは少し食べただけでお腹が痛くなってしまいます。
身体が熱の気を受け付けなくなっている。
これは陰の気が不足しているためであると自己分析して養生をしてどうにか生き延びてきています。
今年からは、新たに学んでいる鍼を用いて養生に挑んでいるのですが、これがすこぶる良い気がしています。
十代の頃に格闘技の訓練で壊した膝のケアのために元は始めた物なのですが、これが単に膝の痛みが無くなるというだけにはとどまっていない気がしています。
なんというか、元気がある。
疲労時や真夏などで力が尽きている時、膝が抜けて体の芯の部分が萎えたような感じを持つことが多かったのですが、やはり活力と膝は繋がっていたのでしょうか。
膝周りの気の通りが良くなったと感じている間、全体が非常に軽く感じて調子が良いです。
これは、東洋的な考えで言うならやはり膝周りで詰まっていた気がきちんと全身に循環しているという見立ても可能です。
偶然かもしれませんが、いまのところ暑気あたりにもとても良いです。
毎日元気に働いて、快適に眠れています。
これは素晴らしいライフハックかもしれません。
他人に鍼を打って糧を得ると言うのも大切ですが、こうして自分の世話を自分で見れて養生が出来れば、QOLは劇的に向上します。
元々、私は仏教の身体観で重要な位置をしめる気に付いて学ぶために色々なところで修行をしてきました。
別に、施術やセルフケアが目的だったわけではありません。
古人がどのように世界や人類を見ていたかを知りたかった。
私自身は、その部分が明確に分かってくればもう自分の修行は終わりだと思っていました。
しかし、師父はその部分に関してはなぜか渋っていて引き延ばしたりして中々教えてくれませんでした。
こういうことはかつてないことです。
恐らくは、その段階で私が学べば何か良くない結果に留まると感じられたのではないでしょうか。
そのために海外で修行をすることになりましたが、COVIDが現れてそれも出来なくなりました。
それで国内で学べる最も良い環境を、と探しているうちに老師と出会い、鍼灸学校への進路も決めました。
おかげで私の見識はなお広がり、閉塞した世界の環境の中でも一層の向上を図ることが出来ました。
老師は点穴と気功でご高名な方でいらっしゃり、私もいずれはご指導を願っているのですが、老師は「だったら鍼要らないのに」と笑っておられました。
外気功で行うので、道具は必要ないのだそうです。
しかし、それを知らず先走って鍼灸を学ぶことにしたからこそ、いまこうして自分のケアが出来ており、間違いなく自分の見識はなお上がっています。
これらのことはみな、私が道に迷ったり行き止まりに突き当たって迂回したり、先走ったりしなければ起きなかったことです。
たぶん。
あるいは逆に言うなら、私がどのような道を選んでも、ここに至ったという天命のようなものであるのかもしれません。
すべては過ちや困難、天災などの影響でしたことでしたが、結果は驚くほどに素晴らしい。