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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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五類相当までの流れでみたもの

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 もう何年も、私が毎日聴いているFM番組でパーソナリティを務めている女性シンガーが居ます。

 彼女は英語に堪能で、昔ながらの正統な「FMのお姉さん」といった感じの女性です。

 世界情勢や政治的見解への取り組みに関しても熱心で、SDG’sやブラック・ライヴズ・マターと音楽の関係についても紹介してくれます。

 COVID19のパンデミックがはじまり、各人に自粛が求められるようになったころ、彼女は先頭を切って「私たちはアヴェンジャーズになれるんだ。家にいるということはみんなを守るということなんだ」と発言していました。

 動画上でライヴを配信し、自粛時のエンターテインメントの提供も頑張ってくれていました。

 しかし、それから一年ほどしたころ、彼女は対面でのライヴなどの方向へと舵を切り始めました。

 おそらくは、身の回りの業界関係者の生活をおもんばかって、出役としてみんなのために何ができるのかと考えた末のことなのでしょう。

 音楽番組を放送すると言うことは、いくつものアーティストのライヴやフェスのインフォメーションをするということです。

 そんなことをしては感染が広まって沢山の人生が犠牲になる、とそのたびに言うというのは非常に勇気が必要なことです。

 おそらくは姉御肌で面倒見の良い彼女に、そのようなことが可能であるとは思えない。

 結果、少数を切り捨てて多くの利益を取るという当たり前の功利主義に彼女も至ったということだと思われます。

 この五月、政府は彼女と同様の判断で強硬に新型コロナウィルスを二類相当から五類相当に引き下げることに踏み切りました。

 これにて経済活動が奨励され、感染による被害は各人自分持ちになったということです。

 彼女自身も先陣を切るかのように週末にライヴに出演し、それから二週間、番組を欠席しました。

 COVID19感染です。

 私の主催しているサウス・マーシャル・アーツ・クラブはいまもまだ対面レッスンを自粛しています。

 感染者数の低下を観て実験的に単発で再開したことも数度あったのですが、五類相当引き下げ後、毎日の新規感染者数が発表されないこととなり、判断基準が失われたことでかえって再開への判断が難しくなっています。


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