老師から、五祖拳のまた新しい套路の教伝を賜っています。
名前を五虎戦と言い、三戦系統に入るとのことです。
五祖拳には名前に数字の入った套路が沢山あるのですが、それらとはまた少し別系統として、三の字を共有した三戦系があります。
この五虎戦は三ではなくて五なのですが、内容的には三戦系に入るのだと言います。
三戦に生まれ三戦に死すという、この拳術の中では非常に重要な系列です。
その三戦系列の中では、この五虎戦はこれまでに習った最新の物よりは下の序列に属すると言います。
高いレベルの三戦は功を練りますが、この五虎戦は技を練るということです。
技ではなく、功なのだという中国武術の核心思想がここには見られます。
しかし、この虎と言うのは私の名前にも入っている動物、どうにも縁を感じてしまいます。
また、さらにはこの五という部分にフックがありました。
というのも、私がこの五祖拳に踏み込んだのはこの拳が心意拳類が南進した海賊武術であるという評判を耳にしたためです。
現状の学習では、形式的には心意拳、形意拳に共通した部分が多々見られますが、用勁においては違うのではないか、というように感じています。
しかしこの五虎戦の五、五祖拳の五とも言えますが、違う意味から名付けられていると教わりました。
つまり、一路あたま一つの招式を練習する套路で、五路、五つの技を練習する物で、一路ごとの招式をそれぞれ一頭の虎になぞらえていて、五頭の虎系の技法があるので五虎戦だというのです。
そして、いま習っているところまでで言うなら、それらは形意拳の五形拳に共通する招式です。
これは……もしかして、そういうことなのではないでしょうか。
また一つ、研究が興味深いゾーンに入りこめたようで非常に楽しみな次第です。