引き続き、私たちの教室を焼け野原にした爆撃について分析してゆきます。
テスト前、何人かの同級生と勉強をしたのですが、そこで感じたのが「丸暗記」ということでした。
体験した内容を分析して理解することで自らの血肉として学ぼう(まさにいま私がしていることだ)という考え方ではなく、ホントにただ身体能力に任せて短期記憶で丸暗記してテストに臨もうという級友が目につきました。
私は生まれつき記憶力が悪くて物覚えにはまったく自信がない。中学の時には三歩歩くと物を忘れる猫頭と呼ばれていたくらいで、初手から記憶力に自信があったという時代がありません。
ですが、若い人たちはまだ脳がフレッシュなので、身体能力任せの短期記憶能力でなんとかテストが乗り越えられるのかなと思っていたのですね。
それはいいなあ、と思いながら咀嚼、分析、理解、バックアップをいつもどおりノロノロやりながら私はマイペースで勉強をしていた物です。
結果、焼け野原です。
身体能力じゃ無理だったよ!
体力と根性と運任せでなんの策もなく突っ込んでくとか特攻隊だよ!
特攻隊全滅だよ!
ラスト・サムライじゃないんだから死に花咲かせてもしょうがない。だって、どうせ何度も追再試で受かるまで課金しながらやることになるんだから。
もちろん、勉強に割くリソースが足りなくて、あえて特定科目を落として受かる種目から順番にクリアしてゆくという戦略はあると思うのですね。
でも、そうじゃなくてまんべんなくだったらこれは……特攻隊です。
この、特攻が起きてしまった背景についても分析ができます。
そもが、リソースと言うのは時間、資金、ヴァイタリティだと私は常に認識しています。これは何をやるにしても人生全てがそう。だからこれらを上手に割り振ることが幸せに平穏な暮らしをするコツだと思っています。
ですが、今回のテストは、試験範囲の発表がかなりギリギリになってからでした。
ですので、初手からもう、時間が全員に足りていなかった。
テスト勉強をするというよりも、平素から勉強をしている子を選ぶような時制になっていたというのが一つには感じられました。
テスト範囲に関しては「一学期分からまんべんなく出ます。ヤマは貼れません」と言っていた先生さえいるくらいです。
そんな短期間で全科目の五か月分ほどの内容を丸暗記は普通出来ません。
これはある意味でレギュレーションが初めから過酷であったとは言えましょう。
つづく