世界の七割が権威主義国家化しているという絶望的な現実の中、その背後に見るべき人物といえば、私がこれまでも何度もここで書いてきた人物、スティーブ・バノン氏です。
彼はトランプ政権の最初のブレインとして、彼を大統領に押し上げた人物です。
かの大統領選前に、まずはイギリスにおいて、AIで選挙を操るという実験を行って成功をおさめました。
これはどういう物かと言うと、AIのデータに照らし合わせて陰謀論や差別主義に流されやすい人々をピックアップし、それらの人々に狙い撃ちで差別主義的、権威主義的な陰謀論の広告を送り続けて、SNSごしに洗脳するという物でした。
現在、世界中に広まっている反ワクチン論やディープ・ステート論はみな彼が振りまいた物です。
AIに選ばれし知能の低い人々は、その陰謀論に洗脳されてポピュリズム政権の支持者になってしまいました。
彼の計画はロシアを背景にしており、西側社会の侵略を餌にプーチン政権と繋がっていると言うことをずっとこの場で書いてきました。そもそもこのSNS上で陰謀論を拡散することでポピュリズム政権を樹立できると言うAIを開発したのは、ロシアのIT学者です。
そしてようやく最近、フランスのマクロン大統領はバノンがロシアのオリガルヒ達とつるんで、EUの経済を破たんさせようと画策していると言う非難を声明しました。
それくらいに、いまの世界的危機を画策しているのはこの男なのですね。
彼は今、世界中の極右政権指導者の元を回って、自分の陰謀論洗脳プログラムによって世界を極右の国家間で連帯させようと活動しています。
昔の特撮ヒーローもので、悪の組織が人間をバカにして世界を侵略しようとする「人類おばかちゃん作戦」という物を実行していた記憶がありますが、まさにバノン氏がやっているのはこれなんですね。
それにやられてしまって世界を悪くするための先兵となっているのが、世界中のおばかちゃんたち、陰謀論に染められてしまった、知性主義社会からの落ちこぼれたちです。
大戦期、人類は自分たちの所業に恐怖し、知性や理性を強化する教育によって社会を運営する必要性を深刻に認識しました。
それで近代化社会を築いてきたはずです。
しかし、大戦の傷跡が薄れゆく中、確実に世界は愚民化し、差別と戦争の満ちた場所へと誘導されています。
このことに私は深刻な危惧を感じていて、それを防ぐためには一人一人の知性や理性、生き方を回復させるしかない、つまり、近代的自我の回復に至らせるしかないと思ってこのような活動をしている次第です。
もちろん、苦痛は強く、消耗は大きく、絶望に満ちた生き方です。
そんな中、私と同じ物を観ている映画を目撃して、涙があふれ出る経験をしました。
その映画が「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」です。
ちょっと、打ちのめされるような経験でした。
つづく