前回は、生成されたプロテイン・パウダーのうち、ほとんどが身体に吸収されないと言うフィンク・ジュリウス先生の理論を紹介しました。
そのためにジュリウス先生はリアル・フードを勧めているのですが、リアル・フードの吸収率はどのくらいなのでしょうか。
ぜひにぞそこを知りたいところです。
私自身も、いわゆるダーティ・バルク、ウェイド先生と同じくリアル・フード、それもジャンク・フードを含んだリアル・フードで身体を作っていて、プロテイン・パウダーは飲みません。
お腹が減っていて昼食が摂れない時にご飯にすることが無くはないですが、年間数日と言ったところでしょう。
この、リアル・フード問題に関しては、ウェイド先生は何しろ食品が配給分と購買で買った分しか手に入らない刑務所内での筋トレを前提としているので、当然の帰結となってきます。
みんな同じ量の決まった食事を摂っている刑務所の中で、もしも高カロリーのジャンク・フードなどを追加で食べられたなら、それは筋量の増加に影響があるでしょう。
では、娑婆でまっとうな暮らしをしているジュリウス先生の食事法はどうでしょうか。
これが、ウェイド先生と同じく非常に面白い理論を展開しています。
とはいえ、こちらは博士業を持っている研究者、恐らくはかなり理論上の正統性が証明されているものなのだと思います。
彼はまず、この栄養と筋量の問題について代謝と言う角度から切り込みます。
これは私などのレベルで学んだ生理学の考えで言っても極めてまっとうな物だと思われます。
生理学と言うのは、とにかく代謝を中心としたシステムの研究だと言っても良いようなところがあります。
代謝と言うのは、すなわち燃焼と排ガスです。
ジュリウス先生は、この体内の炎をコントロールしろと言います。
焚火に火を焚いてそのまま薪をくべなければ、炎はだんだん小さくなる。それが代謝の状態だと言っています。
ですので、代謝を下げないために定期的にカロリーをそこに投下することが代謝を高める方法だと言うのです。
もしこれが運動習慣のない人であるなら、いつでも何かを口にしている人ということになり、どんどん太ってしまうでしょう。
しかし、運動習慣があって常に体内で生理物質による超回復の作業が行われている身体であるのだとしたら、その回復作業がより精度を増すと言うことになります。
つづく