引き続き、日々練習をしています。
マスタル曰く、ベルシックはまず5つの動作からなるサヤウをやります。
それと並行して、その五つの動作の最初の物を別の動作に変えたバージョンを二つやり、同系のサヤウが三つとなります。
その後、具体的に相手の体を想定した十二の動作を行います。これはフィリピン武術にありがちないわゆる基本の12ストライクです。
これがラプンティ・アルニス・デ・アバニコの面白いことは、この12ストライクにアバニコという動作が入っていることです。
アバニコはアルニスでは必ず入っていると思われる普遍的な動作ですが、基本の12にアバニコが入っているのは珍しい。
ここまでがベルシックです。
このあと、LESSON1、で16動作の、パワーストライクと呼ばれるサヤウ、2では移動系の四方に向かうサヤウをやり、3では三角形を描くサヤウをやりました。
4では、27動作の長いサヤウをやるそうです。
とにかくこんなに長い動作のフィリピン武術はやったことがない。
当然、こんなものをやるので練習のほとんどはサヤウに費やされます。
ディスアームのような組んでやる練習は少しです。
これはどうもラプンティ・アルニス・デ・アバニコの設立に関係のあるライトニング・サイエンフィック・エスクリマが、相手が一発撃ってきたら十五発撃ち返す、という思想を持っているからのようです。
初めに行われる五動作の基本でも、一発目は相手の攻撃を受け止めたりはじいたりするような動作で構成されているようです。
それを考えると、LESSON1でやるパワーストライクが、一つ目で受け流して十五発返すと考えると、ちょうど十六動作になります。
そのような、マシンガンのように乱打する戦術を主としているために、ディスアームよりもサヤウを重視しているのではないでしょうか。