ちょっと遠くまで行かないといけない日、しかも滞在時間がかなり長いとなると、できれば早く行って早く帰ってきたくなってしまいます。
ましてや国道で移動となると、通勤ラッシュを避けられる早朝がうれしい。
ちょうど仕事でそんな日があったのですが、前の日に特別早く寝たわけでもないのに、自然に明け方前に目が覚めました。
身体が睡眠を調節してくれたようです。おかげで明け方の内に家を出られて、思ったよりずっと早く目的地に到着できました。
もちろん、特に眠かったりもしません。きちんと休息は取れています。
このようなプラスマイナス一時間半くらいの調節は、この数年身体が自然にやってくれます。
休みの日やちょっと疲れていて朝に余裕がある日は長めに寝てくれて、早いと便利な日は無理なく勝手に起きてくれます。
気功学で言う元神、身体的な自己がしてくれているのです。ありがたいことです。
私は数年前まで、ひどい睡眠障害でした。
アルコールを飲まないと眠れず、それも一時間半ごとに目が覚めてしまうという有様で、昼間もずーっと頭が冴えず、慢性的に疲労を引きずっていました。
そのせいか物忘れも激しく、何かを勉強するのが非常に大変でした。
この改善が、私が気功をするようになって感じた大きな好転の一つです。
気功は、医学的に言うと弛緩効果という物があるそうで、寝ている状態と起きている状態の間の第三の状態だそうです。
そのために、スムースに眠りに移行できるのでしょうか。
この状態にあると、起きていてもすぐに回復モードに入ることができます。
少し疲れてどこかに座ったりしていると、自分の内側で体力メーターが右から左にグーンと伸びてゆくのが感じられるような時があります。
このような状態でコーヒーなどを飲んでいると、一口一口が大変に暖かく、おいしく感じられます。飲むたびに全身にしみわたってゆくようです。
また、太陽の光も同じように内側にしみいるようです。
音楽を聴いても、それが芯まで入ってくるように感じて新鮮な驚きや安らぎを感じることもあります。時には、トラックの中の声が耳元で呼びかけられた肉声のように感じて振り返りそうになることさえあります。
これらは気功による身体感覚の発達の結果であると思っています。
この、回復モードというのが気功を行っている状態です。
上記の早朝の自然覚醒の時も、気づけば身体は小周天という気功を行っていました。
眠りから目を覚ます間に気功状態を挟んで移行をしていたようです。
これによって、穏やかに気持ちよく、身体を起こしてゆくことができました。
日常的に気功を行っていると、このように自然に呼吸や意識の使い分けが行われるようになってゆくようです。
疲れがちなとき、あるいはすでに疲れた時、緊張した時、寒くて身体がこわばる時など、身体のほうが不快を察知して自動的に緩和してくれます。
結果、体力は温存され、ストレスは低く、心地の良い日常が送れるようになります。
このような状態で日々を暮らせるということが、私たちが活動を通して提供したい最大のテーマです。