今週末は、新しい練習者の方とレッスンしたり、アメリカ式を練習してる友達と話をしたり。
アメリカ式の方と話しているうちに「最近はドラマや映画の影響で入門者が増えたけど、おたくはどうですか」という流れになりました。
正直、うちは全然です。
ドラマや映画で始めるライト層はやっぱりカジュアルなアメリカ式には興味を持つのでしょうけれども、本物の古典のフィリピン式には興味を持つまでに至らないと思うと言いました。
確かに、そこまで関心を持つのはかなり掘り下げた人で、いきなり初心者からそこに至るというのはかなり確率が低いと思います。
私がそうであったように、まずはアメリカ経由の方から触れてみて、そのルーツを知りたいとなって初めて原産地に遡ると言った流れが自然なのではないかと思います。
やっぱり、スポーツ・チャンバラや剣道は入りやすくても、いきなり○○流抜刀術みたいな古流の道場はちょっと敷居が高いですよ。それが何なのかの情報もほとんど外にはないわけですし。
そんな訳もあって、古伝の流儀武術をするというのは現代武道や格闘技と違って、歴史や文化を理解することをしていくのが良いというのが私の方針でして、現在それをうまく練習の実技の中で伝えてゆく方法というのを考えています。
フィリピン武術と言うのは時代ごとに技術が変遷していて、流儀の中にはその時代ごとの形が残っていたりします。
私自身がフィリピンの先生に習っていた時も「これはフィリピンの技だ」などと言われる時があって、あれ、みんなフィリピンのじゃないの? と思ったりしていたのですが、時代によって、スペイン統治だったりアメリカ統治だったりと言った文化の変遷があるので、使っている武器が変わってくるのです。
武器が変われば戦い方も変わります。
なので「この練習法はスペイン時代の剣術に由来してます」とか「これはアメリカ統治の頃の決闘の技」「これは中国からもたらされたカンフーの技術によって出来ています」ということを説明しています。
そうすることによって、武術を通して人類やアジアの歴史という物を体で感じることが出来ると思うのです。
これらをバラバラに個別の練習法としてやってしまうと理解が難しくなる可能性があるので、全体のアウトラインを掴むためには時代ごとに並べて練習すること試してみたいと最近思っています。
と、言ったところで早速白河での体験会で試してみたいと思っていまう。