前述した歴史をなぞりながらの練習カリキュラムなのだけれども、まずは現在残っている最も古い物に属する基本、12アングルを始めにしたいと思います。
これはスペイン剣術、およびヨーロッパの古いフェンシングに伝統的に伝わっていた練習方法のようです。
明確に刀剣を用いた動作の基本練習で、足さばきもラプンティとして成立する以前の動きが伺えます。
これが出来れば、今度はソンブラダという練習ができます。
これはセブのエスクリマの一大派閥の頂点に居た、グランド・マスター・カコイ・カニエテ先生によると、ソンブラダとは「影」という意味だそうです。英語が不調法なので間違っていたらごめんなさい。
二人一組になってお互いの影のように攻防する形の練習で、確かにこれには西洋剣術の匂いがすごくする。名前もスペイン語っぽい。
https://www.youtube.com/watch?v=ToSZyh5GlPA
これを行って基本に慣れたら、次はこれに短剣を加えた、左右の両刀でのソンブラダがあります。
この二つが、フィリピンに伝来した中でもっとも古典の西洋剣術の形であるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=sJD51QmZ-PA
ここから派生して、アメリカ統治時代に剣での技術が棒で戦う物に変化してゆきました。
そうなると、両手で棒を扱うテクニックが発展してゆきました。
この段階で、中国武術の影響が非常に大きくあったもののようです。
その辺りまでゆくと、現代の歴史にだいぶ近づいてきます。
その後、当時盛んにおこなわれた決闘における技術が発展していって、投げ技や関節技の要素が強くなったり、また大戦前後の戦乱におけるゲリラ戦の技術が発達していったりしました。
それらを順序を追ってやりたいのですが、まずは白河でどこまで現代に近づいてこれるかを試してみましょう。