各人の経典の時間(課題の時間)のあとは、対練をしました。
今回をやったのはそれぞれが持ち兵器で行うという物です。
好きものの方に分かるように言いますと、少林寺三十六房の映画でやっていたあれです。
これはフィリピン武術で行われる練習では、ブロック&カウンタルと言います。
今回は蔡李佛の双刀VSアルニスのバストンの組み合わせになりました。
この組み合わせで、片方が行う攻撃を防御して受け流し、相手の隙を作って打ち込むということを交互に繰り返します。
防御が甘いと打ち込まれますし、攻撃に無駄が大きいと受けられた後の反撃に対応が厳しくなります。
よって、手持ちの兵器をいかに手足と同じく協調させて、自分の置かれている環境に正確に対応することが求められてゆきます。
一見この組み合わせだと双刀の方が有利なように思えるのですが、実際はそうとも限りません。
両手に刀があるので自分の手足と絡まってしまって帰って動けなくなることが多々あるのです。
そうやって実際に生で打ち込まれたりとっさの判断で慌てたりしながら、套路で身に着けた動きを自分の物としてゆきます。
套路だけでなく、このようなこともしてしっかり咀嚼すると、栄養はきちんと吸収されてゆきます。
その上で、こうして経典で得た静けさを対練の中でも維持してゆき、自分の中の静寂を強くしてゆくのです。