梅雨も明けて、七月にもなり、とうとう夏になりましたね。
快晴の山下公園で気持ちよく練習をしてきました。
野外だと兵器の練習がしやすいところがあります。今回は各人手持ちの兵器を持ち換えての自由対打を行いました。
だいたいこういう感じです。
これはフィリピン武術でもブロック&カウンタルなどと言って行われる練習です。
套路や練功で行われた動きをしっかりと身体に入れて使いこなすことに高い効果があります。
この打ち込みと受け返しのラリーを繰り返して、兵器と身体の人器一体の功を練ってゆきます。
棍や双刀だと、えてして自分に引っかかってしまって思うように使うのに慣れが必要なので、こういうことで経験を繰り返してゆけるのは結構大切です。
貼り付けた動画は実はそこが大切で、試練を与えている師兄の方はコンパクトで使いやすい肘切刀を使っている。
これは、小回りの利かない大兵では非常に難儀をする対戦相手です。
しかし、実際には大きな兵器には力積による威力があるので小さな兵器では大きな武器を受け止めようとしてもそのまま振り切られてしまいます。
そこでの一工夫がフィリピン武術で言う「ブロック」のテクニックです。
身体の構造を上手く使って強い攻撃を受け止める。上の師兄も上手く前腕に刀を添わせたり左右の刀を重ねたりして衝撃を殺しています。
中国武術だとここで整勁がうまく作用します。
なので、弟弟子の三徳和尚はそれを打ち破ろうと大きな兵器を用いた結果、打ち破れない上にかえって動きが遅くなり、取り回しが悪くなって見事に罠にはまってしまっています。
この辺りのやりとりの妙はやはり対打の効能でしょう。
これが分かって兵器が使いこなれてくると、ものすごく面白い感じがします。
大切なのは、これが禅であると言うこと。
落ち着いてしかるべきようにその場の環境に働いている力に寄り添うことです。
自分の内の力もしかり、兵器の形や長さもしかりです。