そんな訳で朝活気功をしていたら、そのことが学校にも伝わっていた。
朝、練習房に入るために手水桶みたいなところで足を洗っていたら、先生から「今朝はみんなの前で気功をやって」と指令が。
??? またなんかのジョークなのかな? と思っていたら、いつも朝の授業前にやっているみんなでのルーシーダットンタイムで、代わりに私の気功をすることになりました。
非常に不思議な気持ちでしたが、とりあえず細かいところや理論の説明は出来ないまでも、大勢の前で動きを見せて、みなさんでの練習をいたしましたよ。
いやぁ、ほんとにここは面白いなあ。
昔、師父になって世界を旅して、そこで何が起きるのかを見て来なさいと師父に言われたのですが、うん、こういうことがここでは起きました。
大師が持ってきてくれて、うちの師父が私に与えてくれた伝統は、このルーツの一つともいえる国でも受け入れてもらえているようです。
良かった。
この小乗仏教の身体文化の国に、禅の身体文化を届けることが出来たような。そうでもないような(笑)。
本日習ったことなのですが、私が試験に受かったばかりのトクセンという療法は、もともとはこの国では仏教のお寺に伝わっていて、手足の麻痺などの治療に用いられてきたものなのだと言います。
ここでは町中にお坊様が歩いているのですが、戒律で女性は僧侶に触ってはいけないとされているそうです。
それもあって、直接手で触れないこの木づち療法は重宝されたのだと聞きました。
面白い。
この、僧侶の麻痺への対策というのは、少林寺での禅僧が気功や功夫で行っていたのと同じことです。
座って瞑想ばかりしていると手足の経絡が圧迫されて麻痺をしやすい。そこで身体を動かして気血を巡らせることをしたわけですね。
この分野の研究は、私には実に面白いことです。