下腹部で勁が勝手に周り出したということを前回書きましたが、探ってみるとそれが陽の気を取り入れる方向であることが分かってきました。
そして、頭部からも強く風が抜けている感覚があります。
これは、前に書いた精気を上げて空に抜くルートが強く働いているということです。
おそらく、以前から開いていた頭部の穴所と対応して、性の力をつかさどる部分が活性化しているのでしょう。
これは、インドで言うチャクラ、中国で言う法輪です。
頭部のチャクラは以前に開いていたのですが、それに追加して下腹部も大きく開口されたのではないかと思われます。
精気を空に送るということをしていたから、そのルートが強くなってこうなったのかもしれませんし、あるいは気内臓を女性たちにしていた結果、陰の気をたくさんいただいたのでそれがきっかけとなって性センター内で陽の気と練り合わされて、空に抜ける道が強く開いたのかもしれません。
こう書くとすぐにオカルトやスピリチュアルと結びつける人々が多数なのでしょうが、私はそのようには思っていません。
チャクラ、法輪は医学で言うと神経叢という場所をさしているといいます。
神経系の訓練によって、それらの場所が発達していると考えるのが適切でしょう。
人間の感覚と言うのは驚くほどに訓練で高めることが出来ます。
神経系の発達によって、どれだけのことが可能になるのかということを、我々は各種のスポーツやギネス記録などで知って居ます。
写実的な絵画を描く人や、美しい音楽を作曲する能力などの芸術能力も、私に言わせればすごい力です。
武術を介し、気功でそれらを昇華させる目的は、精気を頭部に送り、そしてそこから抜くことで外部の自然に対する共感を高めることです。
これを識と言います。
認識の識です。
私たちの考えでは、この認識能力こそが、神、すなわち人間性であると考えられています。
この部分を向上させることこそが、最終的な目的となります。
伝説の中では、この頭部の法輪、つまり開口部から出た気が最終的には肉体からすべて抜け出すことで出た方が本体となって解脱をするとされていますが、それはなにがしかの比喩表現であろうと大師も見当されています。
それがなんなのかは私のような未熟者の知る由もありませんが、私にとってもっとも大切なのは、人格を向上させることです。
それ以上の目的などはありえない。
人は好い心を持ってこそ、善い人生を生きて、自由になれるのではないでしょうか。
とはいえ、残りのチャクラの内、のどやむねの物が開いたら、さぞかし風通しがよさそうで気持ちよさそうだなあと少し楽しみにもしています。