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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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きょうのいま、ここより

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 ロックダウンを拒絶して労働を再開したいと言うデモを起こしたブラジルでしたが、その結果、現在では世界で二番目の感染者数と三番目の死亡者数を出すにいたりました。

 なお、今週の段階では一日の感染者数は三万人とのことです。

 ちなみに、東京では緊急事態宣言解除から二週間がたった本日、発覚した感染者数は二十人超だそうです。

 ここまではまだ、宣言下での感染者と言えるのでしょうから、明日からが本来の解除後の数字となるのでしょうね。

 解除前より少ないとはまず思えません。

 ブラジルのケースは、貴重な前例として参考にすべきであるように私は思います。

 ブラジルの北に隣接しているベネズエラでは、貧困が最悪化していてすでに飲料水の不足が始まっています。

 これは、産油経済の下降に二重政府、クーデター、食糧危機ともうずいぶん前から色々な問題が芋づる式に連なっての結果なのですが、おそらくはブラジルが貧困に危機感をあおられたのは、隣国のこの状態が影響した部分もあったのではないでしょうか。

 アメリカでは、全土でさらにデモが拡大しています。

 ワシントンDCでは参加者の足音が地鳴りのようだったと報道されています。

 おそらく、感染はさらに拡大してしまうことでしょう。

 彼らの中には、命を懸けて国にプロテストしないとならないという愛国心があふれているのだと思われます。

 日本では、まだブラジルや合衆国におけるような使命感を掻き立てられるような状態にはなっていないように思います。

 いや、いつもの私のスタイルで言うなら、日本人にそんな使命感など存在していない。

 ただ、自分のためだけ、感情でだけ日常生活を送っているように思います。

 緊急事態宣言は、世界的な経済事情に後押しされるような形で解除されましたが、まったくもって状況が改善したわけではないように思います。 

 少なくとも、緊急事態の解除と安全であることはまったく違うことです。

 ウィズ・コロナとビフォー・コロナはまったく意味が違います。

 元に戻りつつあるなどという考え方は、決してするべきではないと強く感じています。

 現段階からの、海水浴場の開催中止や大規模フェスの中止など、先を観ている人たちがどのように判断しているかをうかがう材料は多大に存在しています。

 どうか心を強く持ち、前とは違う新しい世の中であるということを、改めて踏まえて現実の日常を送ってくれる人が増えてくれることを願っています。

 なお、この先日国内で100人を検査したところ、4人から抗体が見つかったそうです。

 つまり、たった4パーセントです。

 国の方針が、医療崩壊をさせない程度にじわじわ感染者を増やしていき、集団的免疫を獲得するという方針に変わった現在、この数字はおそらく急激に増えてゆくことでしょう。

 しかし、それがどの程度の期間に及ぶかはわかりません。

 ブラジルのように三万人づつねずみ講式に増えて行っている訳ではありません。

 フィリピンでは、あくまで来年にはワクチンが出来る想定でドゥテルテ大統領が政策を切っていますが、その想定の根拠がなんであるかは誰も知らされていないようです。

 あるいは、国民の不安を掻き立てないためにそう言っているのかもしれない。

 パンデミックを避けつつ、感染者を増やして抗体を付けてゆく作戦には、おそらく数年はかかるでしょう。

 その間、生かさず殺さず生殺しのような微妙なバランス調整を続けてゆかねばなりません。

 誰も何も保証してはくれません。

 各人、よくお考えになって行動を。


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