基本的に、私は隠者なので個人としてSNSなどをしていないのですね。
私人として他人と積極的に接触するような習慣を持っていません。
ですので、各種SNSはサウス・マーシャル・アーツ・クラブの活動の発信のための物として使っているのですが、一つだけ、個人のための物として使っている物があります。
告知もしていませんし、そこで誰かとやり取りもしておらず、ただ街を歩いていて目に付いた物を撮った写真を上げています。
別段説明もしていないのですが、実は町で出くわした「伝説の存在」などを撮影しているのです。
結構ありますでしょう、ドラゴンとか狛犬とかライオンなどの生物や、あるいは神様などの意匠の物が。
そういう身近な「Meets The legends」を撮影して解説文を加えて淡々と上げています。
このささやかな遊びをしている中で、一つ奇妙な図柄に遭遇しました。
レリーフの右側には猪が描かれており、イノシシ狩りの模様を描いたギリシャ神話の風景だと思われます。
左側には、弓を構えた女性。
そして中央には、盾を持って石を構えた男性。
イノシシ狩りと言うと、これはカストルとポルックスかな?
どんな話だっけ?
と思ったのですが、いや、あの双子は両方男子。
片方女性じゃない。
それよりなにより、この武装はなんだ。
石は分かります。
投石は日本の戦国時代にも使われており、江戸時代でも喧嘩の常套手段だったと言います。
また、中国ではこれは飛蝗石と言って武術の手口に数えられています。
名人の実戦は暗器の打ち合いだと言いますから、都市戦におけるその恐ろしさは耳にしています。
しかし、盾!
片手に盾を持っていると言うことは、恐らくは相手に強力な兵器を想定しているのでしょう。
私たちの南派武術では、街を出くわしていて戦闘となったときには、かたやで石を投げながら、一方でもっていた傘を活用して敵の暗器を防ぐという考え方があります。
それはあくまで、日常生活の中での闘争だからわかります。
しかし、盾ってことはもうちょと大規模な戦闘を想定した軍備な訳でしょう?
これ、軍隊に居て装具として盾と石出されたら「えぇ!?」ってなりません?
これで戦うの? なんで? バトル・ロワイヤルのはずれ兵器? って。
盾ってことは、仮想敵は一つには弓矢ですよね。
矢を盾で防ぐ。分かります。
しかし、矢に対して石投げて対抗するの、不合理じゃないですか?
届かないでしょう。
また、槍や刀が相手だとしたら、これを防ぐのも分かります。
でも、攻撃は石?
槍とか刀に対して石で打ちかかるの?
いや、それも嫌でしょう。
そんな訳で、非常に気にかかったんでこれに詳しい兄貴分に思い当たるところがないか相談してみました。
つづく