身体のことを研究していますのでね、自分で運動もしますし、筋トレの資格を取って勉強したりします。
ネットでは、筋トレ動画を観たり筋トレに関する文章の書いてあるサイトを読んだりします。
先日見たサイトには、スポーツ医学歴20年のトレーナーの文が載っていました。
これが面白くて、昨今巷間で流行しているタイプの筋トレに対する姿勢とは少し違っていました。
ダイエットや筋肥大のために如何に負荷をかけるか、という観点とは違う、私が関心を持っているベクトルに近い物がありました。
曰く、関節や靭帯へのダメージを避けて、その負担を調整して鍛える、という物でした。
そして、そのために一番良いのは、自重、キャリステニクスだと言うのです。
ただ、このやり方は内側のコントロールが出来ていないと非常に難しい。
そこで、初心者はやはりウェイトを使って身体への負荷のかけ方を覚えて行くところから始めてゆく、ということでした。
キャリステニクスで身体が作れるようになるのは、時間と工夫が必要だ、というのです。
まさに、この考え方は私の追求しているアジアの身体文化の根幹に通じる物のように感じます。
気功や功夫でじっくりと身体の内側を作ってゆきます。
それらのやり方でやると、体型というよりも体格が変わってゆきます。
まぁそれは、必ずしもかっこいい方向にとは言えないのですが。
上に書いたこのトレーナーの人が言うには、筋トレにはフォームが大切なのですが、現行のトレーニング法の常識にあるお手本のフォームと言うのはあくまで標準的な骨格の人に基づいた物で、万人に共通した物ではないのだと言います。
ですので、他人と自分を比べていても実は正しい道にはたどり着かない。
そこで上に書いた創意と工夫となるようです。
自分の体格に合わせて行い、そのフィードバックで体格が変わってゆく。
それを行うためには、自分の身体と向き合って他人ではなく自分に最も良いやり方を自分で見つけてゆかねばなりません。
筋トレの成果には才能が大きく影響すると言いますけれども、それは標準的な骨格に近いかどうか、という意味かもしれません。
そうでない体格の人は、自分を持って取り組んでゆかないと。
ただもちろん、その結果として進化した自分の身体は、あくまで自分自身の先天性に基づいた進化の結果なので、マニュアル的な「みんなと同じ」身体ではないかもしれないのですが。