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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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師父、ニュー・タイプについて考える 4

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 前回、ニュー・タイプは能力を発動している時に眉間にイナヅマのような物が走るという演出がある、とウィキに書かれていたことを取り上げました。

 これ、単に70年代的な古いSF演出ではなくて、恐らくは物理的なことなのです。

 つまり、あれは星飛雄馬の目の中に炎が燃えているというような演出上のことではなくて、恐らく本当に物理的に起きていることなのであろう、と私は思うのです。

 と言うのも、気功では眉間には印堂という穴処があるとされています。

 これはまた、法輪とも言われており、インドで言うチャクラのことです。

 この法輪、チャクラは身体に幾つもあるのですが、眉間にあるチャクラの働きと言うのは神の働きを高めることだとされています。

 神とは気の内、神経活動を司る電気的な要素のことです。

 つまり、脳や神経の力を活性化させる体内電力の活発化を、ニュータイプの眉間のイナヅママークは表現しているのだと思われるのですね。

 そうやって脳の働きが活発化した時に、認識能力や空間認識能力、感受性が高まる。

 実際に、気功の行をして印堂を活性化させると眉間に光が走ります。

 これを内光と言います。

 と、言うとすぐにオカルト好きがそういう物を求めて愚行に奔走しだしてしまうのですが、そういう人たちの末路がガンダムの中でも描かれています。

 ガンダムシリーズ正史の作者である冨野監督は、Zガンダムの主人公、カミーユ・ビダンが作中最強の人間としてのニュー・タイプだと語っているそうですが、そのカミーユは最終回で能力が大開眼した結果、正気を失ってしまいます。

 私はこれを、宇宙と繋がった結果の一つの悟りの到達点であり、気が狂ったように見えるのは俗人の視点に過ぎないのではないか、と感じていたのですが、どうやら違うようなのですね。

 あれは、脆弱な現代人と変わらない彼の心身では感受した宇宙の情報を受け止め切れずに、オーバー・フローしてしまって精神が崩壊したのだ、という解説をしているそうです。

 そう。キリスト教的な考えと違って、東洋哲学では霊肉一致。正統な行を積まずに才能だけでうっかり開眼してしまうとそうなるのです。

 あれこそが魔境、偏差の姿だったのですね。

 仏教では、お釈迦様には螺髪という物があります。

 あれはあまりに頭が良すぎて脳みそが頭の外に出てきてしまった姿だとされていますが、それだけの物理的な情報処理器官が無いと、悟りには至れない。

 カミーユ君の場合は、そういう物理的な処理能力が足りないところに大量に情報が入ってきてしまってリソース不足を起こした物であると考えられます。

 

                                                                         つづく


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