以前から、身体文化的に観てロシアはアジア圏の国であると言うことを書いてきました。
そこに、ハプスブルクの落ちこぼれの白人種たちがやってきて帝政ロシアを作ったというのがいまのロシアと言う国のルーツだということも書いてきました。
さらにはそのロシアのルーツには、キーウ・ルーシ国という国があってこれが現キーウにあったので、ロシア(ルーシ)はこれを奪取しないと白人国家としての根拠に欠けるためにプーチン氏が侵略に執着しているのだろうということも書いてきました。
この、キーウ・ルーシが誇るコサック魂と言う物がモンゴル帝国に由来しているということを比較的最近書きました。
以前から、ロシア圏の武術はアジア武術の影響を受けているというのは、このルートがあるためです。
そして今回は、その具体をご紹介したいと思います。
これです。
ホパーク、ないしゴパークというそうです。
ご覧いただくとわかる通り、長拳類に非常に近い。
詳しい人には、通臂武術に非常に似通っていると見えることかと思います。
これ、いわゆるコサック・ダンスと言われている物です。
ウィキペディアにはこう書かれています。
〝ホパークは16世紀初頭にウクライナ・コサックの興隆とともに出現したウクライナの舞踊である。その原型は13世紀半ばに古ウクライナ国家たるキエフ大公国を滅ぼしたモンゴル人によって持ち込まれた東洋武術だった。この武術はウクライナの軍人階級によって受容されて簡素化され、銃の普及によって体を鍛える曲芸的テクニックへと変容し、次第にコサックの舞踊として発展していった。〟
キングスマン・ファースト・エージェントではこのように踊りながら戦うラスプーチンの姿を観ることができますが、兼ねてから書いてきたように、ロシアのバレエが評価されているのは、東洋的な身体要素が入っているからだと言います。
それがどこから来たか。
このルートなのでしょうね。
現在では、ここからさらに再編したコンバット・ホパークという格闘技があるようですが、そちらはムエタイをカポエイラのようにやるという物で、私の目にはまったく面白みがありませんでした。
やはり、伝統の物を現代の身体要素で行うと面白みが死ぬ。
ちょっと話は飛びますが、こちらの動画をご覧ください。
こちらの二人は、タタール人なんですね。
どう見えますか?
一人の女性が子供の時に「モンゴル帝国の末裔だ」「アジア人め」とロシアの子供たちにいじめられていたと証言していますね。
タタール人はロシアでは被差別民族なんです。
どうですか? 彼女たちがアジア人に見えて、ロシアでは差別されているというように見えますか?
言われてみれば、顔立ちに日本人に似たところがあるような気もします。
実際に、遺伝子的にはミックスされている。
こういう人達が、中国の東北、ウクライナ、ロシアには沢山いる訳です。
ベラルーシにも多いと言っていますね。
そういった人たちが、アジアの肉体と文化を持っている。
彼らのルーツの一つ、突厥や韃靼と言った人たちは、トルコ系のアジア人の遺伝子が強いようです。
いまでもイスラム系のタタールは多いと言います。
ホパークが通臂武術に似ていると先に書きましたが、まさに回族武術というのはこういう人達の物だった訳です。
それが、中国武術の流れの一大潮流となっている。
北部では騎馬民族の武術、シルクロード経由では回族の武術、南洋では海賊武術の流れがあり、それらが融合されて中国武術を形成してきました。
アジアの身体文化を学ぶ上では、これらの大きな流れに触れずにはいられません。