生理学の教授から教わったお話が非常に面白かったので、こちらでご紹介したいと思います。
燃焼の生理学についての話です。
以前も書いた通り、人間は細胞の中にあるTCA回路と言う器官によって、カロリーを生成して生きています。
食品として摂取した燃料と呼吸によって得た酸素によって、カロリーを燃焼させると言うことが「生きる」ということです。
生命を燃やしているのですね。
呼吸というのはこの燃焼におけるふいごとなっています。
燃焼の結果、ガスと水が出ます。
二酸化炭素は呼吸によって排出され、水は汗として排出されます。
カロリー燃焼だ! とか言って運動すると息が乱れて汗が出ますね。あれはそういう排出をしてるのです。
細胞に一旦話を戻します。
全ての生命は海から来ました。
地上に上がった生命の先輩たちは、体内に海を携帯する必要がありました。
そのために、細胞の中にはミニチュアの海が存在しています。
その海の中に、上述の燃焼機関が備わっているのですね。
つまり、我々は燃焼する海だと言ってもいいかもしれません。
まさに陰と陽がそのようにして生命を作って居るのです。
この燃える海の携帯量はどのようになっているかというと、体内の水分量と比例します。
体内の水分は、筋肉量に比例します。
水太りなんて言葉があったり、また女性の方が水分量が多いような気がしますが、実は肥満しているヒトや女性の肉体は脂肪率が高いのであって、水分量が高い訳ではないのです。
水と油の言葉のように、両者は似て非なる物で融合はしないのですね。
水分は筋肉の中にため込まれますので、燃焼機関はこちらの中に存在します。
そして、呼吸によって燃焼率と言う物が変動します。
つまりこれ、気功の根源的な仕組みに繋がっているのですよ。
呼吸の部分だけではありません。気功の練功の部分。私がキャリステニクスとして行っている部分で、どうして筋肉量を求めるのかという部分がここでご理解できるかと思います。
生命の炎を強く大きく燃焼させるためには、それを行うための筋力が必要なんですよ。
水と空気、そして炎。
この三つ、気功の三宝で言うと、精、気、神ですね。
この気功の根源的発想の科学的根拠は、こういうところにあったという次第です。